鎮崗塔の正面。(11月23日撮影、北京=新華社記者/王巍)
【新華社北京12月31日】中国北京市南西部の歴史スポットと言えば、ベネチアの商人マルコ・ポーロの「東方見聞録」に出てくる盧溝橋(ろこうきょう)が有名だが、さらに南西に10キロほど行くと、ほぼ同時期に作られた仏塔、鎮崗塔を見ることができる。「花塔(華塔とも言う)」と言われる珍しい仏塔の一つで、1957年に北京市の文物保護単位(重要文化財)、2013年に第7次全国重点文物保護単位に指定された。
鎮崗塔の側面。(11月23日撮影、北京=新華社記者/王巍)
円すい状の塔上部にハスの花弁や仏像など仏教に関わるさまざまなレリーフがびっしりと施された「花塔」は、華厳宗の「蓮華蔵世界」を体現していることが名の由来とされる。唐代末に建てられ始め、宋、遼、金の時代に興隆した後、元代にはほぼつくられなくなれ、建造期間は300年余りにすぎない。建築・装飾技術が複雑で建造数が限られていた上、現代まで残っているものはさらに少なく、中国に現存するのはわずか15基。北京には2基あり、そのうちの一つが豊台区長辛店鎮張家墳村の鎮崗塔だ。
鎮崗塔の側面。(11月23日撮影、北京=新華社記者/王巍)
鎮崗塔はレンガ構造で内部に空間はなく、高さは18メートル、外周は24メートル。台座は八角形で、円すい状の上部には仏龕(ぶつがん)が7層にわたってびっしりと並んでいる。周辺には公園も整備され、市民が仏塔文化に触れる場となっている。(記者/王巍)
鎮崗塔の側面。(11月23日撮影、北京=新華社記者/王巍)
鎮崗塔上部の7層にわたって並ぶ仏龕。(11月23日撮影、北京=新華社記者/王巍)
鎮崗塔の下部。(11月23日撮影、北京=新華社記者/王巍)
鎮崗塔の上部にびっしりと並ぶ仏龕。(11月23日撮影、北京=新華社記者/王巍)
鎮崗塔の側面。(11月23日撮影、北京=新華社記者/王巍)
鎮崗塔公園の看板。(11月23日撮影、北京=新華社記者/王巍)