「中国共産党紀律処分条例」。(北京=新華社記者/李賀)
【新華社北京12月31日】中国の新華社は29日、2024年の国内十大ニュースを選び、発表した。十大ニュースは次の通り(時系列順)。
1、党全体で党紀律学習教育を実施 厳格な党内統治の深化推進
中国共産党は4月から、党全体で党紀律学習教育を実施し、全面的で厳格な党内統治の深化を推進した。党紀律をテーマとした集中教育を党全体で実施するのは中国共産党史上初めてとなった。
北京航天飛行制御センターのモニターに映し出された「神舟19号」と「神舟18号」の飛行士が交流する様子。(10月30日撮影、北京=新華社配信/韓启揚)
2、重要プロジェクト続々成功 戦略的ハイテク分野で飛躍実現
有人宇宙船プロジェクトでは4月に「神舟18号」、10月に「神舟19号」が相次いで宇宙へと出発。12月には「神舟19号」乗組員が中国人宇宙飛行士による1回の船外活動時間の新記録を樹立した。6月25日には月探査機「嫦娥(じょうが)6号」が53日間におよぶ任務を終え、人類史上初めて月の裏側から採取したサンプルを携えて帰還した。11月1日には中国第41次南極観測隊が、2月に完成した中国5番目の南極観測基地である秦嶺(しんれい)基地の付帯施設建設のため出発した。11月26日、貴州省にある500メートル球面電波望遠鏡(FAST、通称「中国天眼」)が発見した天体「パルサー」の数が2017年10月からの累計で千個を超え、同時期に世界の他の望遠鏡で発見されたパルサーの総数を上回った。
東部戦区が発表した「連合利剣-2024A」と「連合利剣-2024B」の演習区域の概略図。(組み合わせ写真、北京=新華社配信)
3、「台湾独立」分裂勢力を断固けん制 国家主権と領土の一体性守る
台湾地区指導者の頼清徳(らい・せいとく)が「台湾独立」の立場を固持していることに対し、大陸側はいかなる形式の「台湾独立」分裂行為も決して容認せず、容赦しないと厳正に表明している。中国人民解放軍東部戦区は5月23、24両日、台湾島周辺で「連合利剣-2024A」演習、10月14日に台湾海峡、台湾島北部と南部、台湾島以東で「連合利剣-2024B」演習を行った。これは台湾地区指導者の挑発に対する断固たる懲戒であり、「台湾独立」分裂勢力の行動に対する強力なけん制であり、外部勢力による「台湾独立」の容認や支持、中国の内政への干渉に対する厳しい警告でもある。
7月15~18日に北京で開かれた中国共産党第20期中央委員会第3回全体会議(3中全会)。(北京=新華社記者/岳月偉)
4、第20期3中全会で改革の新たな章始動 中国式現代化の前途開く
中国共産党第20期中央委員会第3回全体会議(3中全会)が7月15~18日、北京で開かれ、「改革のさらなる全面深化と中国式現代化の推進に関する中国共産党中央委員会の決定」が採択された。「決定」は、全面的な改革深化の指導思想や重要原則などを明確化し、今後5年間の改革任務について重点的な計画を打ち出し、重要な改革措置を300件以上提起した。
北京市の人民大会堂で開催された中国・アフリカ協力フォーラム(FOCAC)サミットの開幕式で基調演説を行う習近平主席。(9月5日撮影、北京=新華社記者/李学仁)
5、首脳外交が時代の潮流をけん引 高水準の対外開放進む
習近平(しゅう・きんぺい)国家主席はこの1年、9月4~6日に北京で開かれた中国・アフリカ協力フォーラム(FOCAC)サミットなど国内外のさまざまな舞台で首脳外交を展開し、平和的発展と協力ウィンウィンという時代の潮流をけん引した。中国の特色ある大国外交は中国式現代化に良好な外部環境を築いてきた。高水準な対外開放が着実に推進され、中国国際輸入博覧会や中国国際サプライチェーン(供給網)促進博覧会などの国際展示会を相次いで開催したほか、外国人の訪中を便利にする政策も打ち出し、好評を博している。中国は人類運命共同体の構築を推進し、平等で秩序ある世界の多極化と普遍的に利益をもたらす包摂的な経済のグローバル化を提唱して、世界の平和と発展に力強いプラスエネルギーを注入した。
定年年齢の段階的引き上げに関する決定を可決した第14期全国人民代表大会常務委員会第11回会議。(9月13日撮影、北京=新華社記者/李濤)
6、定年年齢の段階的引き上げ決定 人材資源の有効活用を推進
全国人民代表大会(全人代)常務委員会は9月13日、法定定年年齢の段階的な引き上げを決定した。法定定年年齢の調整は70年以上ぶりとなる。人口高齢化に積極的に対応するための重要な改革であり、中国の人材資源の効果的な活用を後押しする。
上:9月14日午前に北京市の人民大会堂で開かれた、中国共産党中央委員会と全国人民代表大会(全人代)常務委員会による全人代成立70周年祝賀大会。
下:9月20日午前に北京市の全国政協礼堂で開かれた、中国共産党中央委員会と中国人民政治協商会議(政協)全国委員会による中国人民政治協商会議成立75周年祝賀大会。(組み合わせ写真、北京=新華社記者/翟健嵐、申宏)
7、全人代70周年・政協75周年 政治制度の優位性さらなる発揮へ
習近平中国共産党中央委員会総書記は9月14日、全国人民代表大会(全人代)成立70周年祝賀大会に出席し、人民代表大会制度を堅持・改善・運用するための全面的な方針と明確な要求を打ち出した。同20日には中国人民政治協商会議(政協)成立75周年祝賀大会に出席し、新たな時代と新たな道のりにおける人民政治協商事業の質の高い発展に向けた方針を示した。習総書記の重要演説は、中国の特色ある社会主義政治発展の道を揺るぎなく歩み、中国の特色ある社会主義政治制度の優位性をよりよく発揮し、中国式現代化推進のための大きな力を結集させるよう、全党・全軍および全国の各民族人民を導いた。
浙江省湖州市にある浙江省建設工程機械集団の徳清精益智能工場で、軽量履帯式鉄塔組み立て装置の製造を急ぐ作業員。(12月12日撮影、北京=新華社配信/謝尚国)
8、追加的な政策パッケージ発表 経済回復と国力増強を推進
9月26日に開かれた中国共産党中央政治局会議では、経済状況を分析した上で追加的な政策パッケージが打ち出された。中国は今年、外部圧力の増大や内部のさまざまな困難に直面しながら、財政・金融政策のカウンターシクリカル(逆周期)調整を強化し、不動産市場の下げ止まりと回復の推進、資本市場の振興、困難を抱える企業の支援に取り組んだ。国家の経済力や科学技術力、総合的国力が増強を続け、経済社会発展の年間主要目標は順調に達成された。
北京市の天安門広場で行われた中華人民共和国成立75周年を祝う国旗掲揚式。(10月1日撮影、北京=新華社記者/陳鍾昊)
9、中華人民共和国成立75周年 一連の盛大な行事開催
中華人民共和国は10月1日、1949年の成立から75周年を迎えた。9月29日に国家勲章・栄誉称号授与式が北京の人民大会堂で開かれ、翌30日には烈士記念日の人民英雄への献花式と新中国成立75周年祝賀レセプションが行われた。中国共産党は新中国成立から75年にわたり、全国各民族人民を団結、指揮して経済の急速な発展と社会の長期的安定という二つの奇跡を実現、中華民族の偉大な復興は不可逆的な歴史プロセスに入っている。
マカオ特別行政区が行われた祖国復帰25周年を祝う国旗掲揚式。(12月20日撮影、マカオ=新華社記者/朱煒)
10、マカオ祖国復帰25周年 「一国二制度」新たな発展局面へ
マカオ特別行政区の東アジア競技大会体育館で12月20日、マカオ祖国復帰25周年祝賀大会とマカオ特別行政区第6期政府就任式典が開かれた。習近平中国共産党中央委員会総書記・国家主席・中央軍事委員会主席が出席し、重要演説を行った。マカオが祖国復帰以降に上げてきた輝かしい成果は、「一国二制度」が顕著な制度的優位性と強い生命力を持ち、香港とマカオの長期的な繁栄と安定を維持する最良の制度であり、長期的に堅持する必要があることを証明している。