中国の若者の間で「ペット連れ旅行」が人気上昇

中国の若者の間で「ペット連れ旅行」が人気上昇

新華社 | 2024-12-31 09:05:29

新疆ウイグル自治区のサイラム湖畔を走る犬。(2023年5月21日撮影、ウルムチ=新華社記者/王菲)

  【新華社北京12月31日】中国でペットを飼う若者が増える中、ペットを連れた旅行が新たなトレンドになりつつある。

  「2025年中国ペット業界白書(消費報告書)」によると、24年の都市部の犬猫消費市場規模は3千億元(1元=約22円)を突破し、ペット犬・猫数は前年比2・1%増の1億2千万匹を超えた。ペットを飼う人が増えるにつれ、一緒に旅行したいというニーズも高まっている。ペット同乗フライト、ペット宿泊可のホテル、ペット同伴ツアーなど、「ペット・フレンドリー」という概念が旅行シーンで急速に広がっている。

上海浦東国際空港の税関検査場で犬の検疫を行う職員。(6月14日撮影、上海=新華社配信/謝宗贏)

  今年6月、ペットを客室に同乗させる中国初の海外旅行チャーター便が登場、旅客60人と愛犬18匹を乗せて海外旅行を終え、上海浦東国際空港に着陸し、話題となった。ペット連れ旅行の需要の高まりを受け、多くの航空会社が現在、一定の条件下で、旅客がペット連れで客室に入る「ペット同乗サービス」を相次ぎ開始している。

  ペット連れ旅行が広がるにつれ、ペット可のホテルも増えている。都市生活情報サイト「大衆点評」では、24年の「必ず泊まりたいホテル」ランキングでペット同伴可のサービスを提供しているホテル数は前年比で20%近く増加し、「ペット可のホテル」に関するレビュー数も約40%増加した。あるホテルの担当者は「ここ数年、ペットと一緒に泊まれるかという問い合わせが増えており、『ペット連れ宿泊サービス』が提供できなければ、かなりの宿泊客を取りこぼすことになる」と話した。

上海市の上海博物館で、猫用カートから首を伸ばして彩色人形棺を見る猫。(7月27日撮影、上海=新華社配信/陳浩明)

  大手旅行各社も、ペットと一緒に旅行したいと考える飼い主のニーズに目を付け「ペット同伴ツアー」を続々と打ち出している。旅行中にペットがのびのび楽しめるような観光スポットを設定し、ペットの健康と安全のための専門的なケアサービスも提供する。

  中国都市発展研究院・農文旅産業振興研究院の袁帥(えん・すい)常務副院長は「ペットは今では家族の大切な一員であり、人々はペットと一緒にいることやそこに生まれる感情を重視するようになっている。その点『ペット連れ旅行』は、ペットと一緒に旅行したいという人々の願望を満たし、ペットとの情緒的な結びつきを深めることができる」と述べ、現代社会では、生活の質や精神的なニーズを重視する傾向が強まっており、「ペット連れ旅行」は新たなライフスタイルやファッショントレンドになっているとの見方を示した。(記者/楊珏)

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