【新華社海口12月30日】中国電子商取引(EC)大手アリババグループ傘下のオンライン旅行サービスプラットフォーム「飛猪(フリギー)」がこのほど発表した「2024年レンタカードライブ旅行報告」によると、2024年の中国国内のレンタカー予約数は前年比約80%増、1人当たりのレンタカー関連支出額は約30%増加した。海外でのレンタカー予約数は8倍以上になった。
レンタカーでのドライブは大衆的なレジャー・観光の主な選択肢になりつつある。新時代文化観光研究院が発表した「2024年中国ドライブ旅行報告」は、24年の国内のドライブ旅行者数は延べ46億人を超えると予測。レンタカーとマイカーの比は3:7に迫り、レンタカーがドライブ旅行の主な成長分野になりつつあると指摘した。また、30年までに国内のレンタカー市場規模は3千億元(1元=約22円)に上り、年平均成長率は約15・0%になると予測した。
国内では若者がレンタカー消費の主力層となっている。飛猪のデータによると、レンタカーでのドライブ旅行予約のうち、「90後(1990年代生まれ)」と「00後(2000年代生まれ)」の割合は6割近くとなり、中でも「00後」の割合は前年より2ポイント上昇した。「05後(05~09年生まれ)」による予約数が6倍近くに急増した点も注目に値する。
消費層の若年化はレンタカーの消費習慣に影響を与えている。飛猪のデータによると、若者には即断即決し、思い立ったらすぐに行く旅行を好む傾向があり、24年の国内のレンタカー予約日から出発日までの平均日数は前年より0・7日、海外では3・6日それぞれ短くなった。
海外ドライブ旅行の目的地をみると、米国、タイ、オーストラリア、ニュージーランド、マレーシア、アラブ首長国連邦(UAE)、イタリア、ドイツ、トルコ、カナダの人気が高く、フランス、ノルウェー、ドイツ、スイス、アイスランドなどが大きく伸びた。
この2年、中国の新エネルギー車(NEV)の普及率と割合はいずれも上昇し、レンタカー市場でも同様の動きがみられた。飛猪のデータによると、24年のレンタカードライブ旅行における純電気自動車(BEV)の予約数は前年比3倍以上に増加した。
レンタカーでのドライブ旅行に対する需要の持続的な増加により、プラットフォームとレンタカー企業に新たなチャンスが到来している。「24年中国ドライブ旅行報告」によると、国内レンタカー業界は無数の業者が構成するオフライン市場が約65・0%、100社近くが参加するオンライン市場が約35・0%を占める。うち飛猪のレンタカー事業はここ2年で急速に伸び、市場シェアは約10・0%で上位に立っている。