【新華社北京12月24日】中国外交部の毛寧(もう・ねい)報道官は23日の記者会見で、フィリピン軍が米国から中距離ミサイルシステム「タイフォン」を購入する計画を発表したことに、中国はタイフォンの配備に断固反対する立場を繰り返し表明してきたとし、フィリピンに対して誤った行為を早急に是正し、これまでの約束に基づきタイフォンを速やかに撤去するよう改めて求めた。
毛報道官は次のように述べた。中国は、米国がフィリピンに中距離ミサイルシステムを配備することに断固反対する厳正な立場を繰り返し表明してきた。戦略的、攻撃的兵器である中距離ミサイルシステムをフィリピンが導入することは、域外勢力と協力して地域の緊張と対立を作り出し、地政学的対抗と軍備競争をあおる挑発的で危険な行為であり、自国と東南アジア各国の人々、歴史と地域安全に対する極めて無責任な選択である。
また「地域には平和と繁栄が必要であり、中距離ミサイルシステムと対抗は必要ない。われわれは改めてフィリピンに対し、地域国家と国民の声に向き合い、誤った行為を早急に是正し、これまでの約束に基づきタイフォンを速やかに撤去し、これ以上誤った道を進まないよう促す」と述べた。
米国は4月、軍事演習を口実にフィリピン北部にタイフォンを配備。計画では9月またはそれ以前に撤去するとしていたが、配備を続けている。