中国、即時配送サービスが大盛況

中国、即時配送サービスが大盛況

新華社 | 2024-12-23 16:33:33

   【新華社北京12月23日】中国でここ数年、即時配送業界は、力強い発展傾向を示している。

   即時配送は現代の物流分野で代表的な業種の一つである。地域生活のサービスプラットフォームを基盤に、デジタル技術や労働力のクラウドソーシングなどの社会的物流資源を活用することで、即時配送はフードデリバリー、即時小売り、緊急対応などのオンライン消費活動に対し、中継なしでピンポイントに必要なものを即時に届けるサービスである。

   中国物流購買連合会の崔忠付(さい・ちゅうふ)副会長兼秘書長は、このほど中国の2023年の即時配送サービス受注件数が420億件、ユーザー数が延べ7億人を超えたと紹介し、また、2024年の年間注文件数が480億件を超えると見込んだ。

   市場規模が高いペースで伸び、大手企業も活気に溢れている。フードデリバリーなど生活関連サービスを手がける美団は、24年1~9月の即時配送サービスの受注件数が前年同期比18%増の187億件に達した。電子商取引(EC)大手アリババグループが9月に発表した第3四半期(7~9月)決算では、傘下の地図サービス「高徳地図」やネット出前サービス「餓了麼」を手掛ける「本地生活集団」の売上高が14%増えた。市内スピード宅配サービス企業の閃送(Flash Ex)は、上半期(1~6月)の売上高が23年同期の21億2200万元(1元=約21円)から22億8400万元に拡大した。

   新興の業態として、即時配送体系を基盤に高い効率性のある宅配消費業態である「即時小売り」は、消費に力強い原動力を提供している。商務部国際貿易経済合作研究院が発表した「即時小売り産業発展報告書」によると、即時小売り産業のここ数年の年平均成長率は50%を上回り、23年の即時小売り市場規模は28・9%増の6500億元に上った。

   即時配送はまた、雇用の安定、所得の増加にもさらに大きな社会的価値を発揮している。中国新就業形態研究センターが発表した23年版の「中国ブルーカラー労働者雇用研究報告書」によると、中国のフードデリバリー配送員の23年の平均月収は6803元で、ブルーカラー労働者全体の6043元を明らかに上回り、ブルーカラー労働者の上位3業種となった。

   即時配送産業は急成長している一方、人件費の拡大、交通渋滞なとの課題にも直面し、産業の発展は圧力にさらされている。

   崔氏は、即時配送産業が新たな発展サイクルにおいて、需要と供給をつなぎ、促進する役割を十分に担い、サービス網と拠点を一段と整備するとともに、事業範囲と分野を広げる必要があると指摘。そうすることで「飲食、小売りなどの産業の販路拡大や発展レベルの向上を支え、多様化する消費者の即時ニーズに対応できる」と述べた。

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