【新華社杭州11月30日】中国福建省武夷山市の瑞泉岩茶博物館が29日、浙江省杭州市の中国茶葉博物館に瑞泉ブランドの武夷岩茶コレクション「蔵韻」を寄贈した。同日は「中国伝統製茶技術とその関連習俗」が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録されてちょうど2周年に当たった。
武夷岩茶のコレクションが中国茶葉博物館に寄贈されるのは初めて。左側に武夷ウーロン茶12缶、右側に瑞泉岩茶博物館蔵の長期熟成茶12種類、中央に瑞泉岩茶第12代継承者の代表作「瑞泉聖匠」が配されたコレクションで、陳宗懋(ちん・そうぼう)、劉仲華(りゅう・ちゅうか)、程啓坤(てい・けいこん)、姚国坤(よう・こくこん)、王岳飛(おう・がくひ)、包静(ほう・せい)、王旭烽(おう・きょくほう)、廖紅(りょう・こう)の各氏ら、茶業界を代表する専門家が直筆のサインを残している。
同日行われた寄贈式典では、中国茶葉博物館の包静館長が瑞泉岩茶博物館の黄聖輝(こう・せいき)館長に寄贈証書を授与した。中国茶葉博物館では黄氏を進行役に武夷岩茶に関するシンポジウムも開かれ、茶業界関係者らが武夷岩茶の製茶技術などについて深い議論を交わした。
武夷岩茶は福建省北部の武夷山一帯で生産されるウーロン茶の一種で、チャノキが岩の割れ目から育つことからその名がついた。緑茶のすがすがしい香りと紅茶の芳醇(ほうじゅん)な甘さを併せ持ち、ウーロン茶の最高品種として中国国内で広く親しまれてきた。17世紀には中国茶の国際交易ルート「万里茶道」を通じてロシアの家庭に届けられるようになり、中ロ間の貿易や文化交流も促進した。