21日、北京の天壇公園で、学生たちと記念撮影するカイルさん。(北京=新華社記者/鞠煥宗)
【新華社北京11月30日】南京大虐殺の際に撮られたものを含む第2次世界大戦中の写真帳を2022年に中国に寄贈した米国人のエバン・カイルさんが16日から1カ月にわたり中国を旅行している。21日には北京の天壇公園を訪れ、写真帳のコピーを手に、現在と100年近く前との変化を見比べていた。
米ミネソタ州で質屋を営む今年35歳のカイルさんは交流サイト(SNS)で自分に起こった出来事について発信している。この写真帳は2年前にフォロワーから入手した。アジアの第2次世界大戦の写真が入った写真帳で、このフォロワーからは「穏やかでない内容がある」としか言われなかったという。2日後、カイルさんは写真に関する動画をネットに投稿。大きな反響を呼び、特に中国のさまざまな年齢層のネットユーザーの関心を集めた。
「第2次世界大戦の戦争犯罪に直接関係のあるもの、歴史的意義のあるものは個人が持つべきではなく、博物館や人々が見学できるような場所に寄贈すべきだ」。カイルさんはこの写真帳も中国の歴史の一部を記録し、中国の学者にとって価値のあるものだと考え、在シカゴ中国総領事館への寄贈を決めた。中国のネットユーザーはこれに対しさまざまな方法でカイルさんに感謝を表し、直接感謝を伝えに店まで来る人もいた。
「西側の多くの人は中国のことをほとんど知らず、多くの場合はニュースで聞きかじった程度だ」。カイルさんは今回の旅行を通じ、「中国での素晴らしい体験を西側に伝えたい」と話す。北京を皮切りに、天津、上海、南京も訪れる。南京では侵華日軍南京大屠殺遇難同胞紀念館も見学する予定だ。
「この旅が生涯で最も忘れがたい経験の一つになることを期待している。中米両国をつなぐ平和、友好、団結の懸け橋を築きたい」とカイルさんは語った。
21日、北京の天壇公園を見学するカイルさん。(北京=新華社記者/鞠煥宗)
19日、中国国家博物館を見学するカイルさん。(北京=新華社記者/鞠煥宗)
19日、中国国家博物館で、観光客との記念撮影に応じるカイルさん(右)。(北京=新華社記者/鞠煥宗)
21日、北京の天壇公園で、写真帳のコピーと実物を見比べるカイルさん。(北京=新華社記者/鞠煥宗)
21日、北京の天壇公園で、写真帳のコピーと実物を見比べるカイルさん。(北京=新華社記者/鞠煥宗)
21日、北京の天壇公園を見学するカイルさん。(北京=新華社記者/鞠煥宗)
21日、北京の天壇公園で、観光客との記念撮影に応じるカイルさん。(北京=新華社記者/鞠煥宗)
19日、天安門広場の正陽門前で、観光客との記念撮影に応じるカイルさん。(北京=新華社記者/鞠煥宗)
19日、中国国家博物館を見学するカイルさん(中央右)。(北京=新華社記者/鞠煥宗)