28日、第2回中国国際サプライチェーン促進博覧会のボッシュのブースに展示された第2世代炭化ケイ素(SiC)ブリッジモジュール。(北京=新華社配信/那宇奇)
【新華社北京11月30日】中国北京市で30日までの5日間、第2回中国国際サプライチェーン(供給網)促進博覧会が開かれた。先進製造、クリーンエネルギー、スマートカー、デジタル科学技術、健康生活、グリーン農業という六つのサプライチェーン展示エリアと、サプライチェーンサービス展示エリアが設置され、600を超える企業・機関が新技術、新製品、新サービスを出展した。海外出展企業の割合は前回の26%から32%に上昇した。
米国産農作物の輸出市場開拓を目指す非営利組織、アメリカ穀物協会北京事務所のマヌエル・サンチェス代表は「中国の農業産業チェーンは農地から食卓に至るまで、多くの発展チャンスがあり、逃したくない」と発言。「中国は農産物の輸入大国で、サプライチェーン博への参加は2度目だが、多くの新たな協力チャンスを見つけられた」と語った。
グリーン農業エリアでは、中国でコーヒー事業を展開するルワンダ出身の実業家、ムティイマ・エマ氏が、中国の産業チェーン・サプライチェーンに自信を示した。「中国経済はグローバル化する中で急成長しており、近年はデジタル産業チェーンの発展も目覚ましく、コーヒー関連産業のオンライン販売を促進した」と述べた。
世界の先進製造業の深い融合と発展を促進するため、今回は先進製造エリアが追加された。英豪資源大手リオティントのドミニク・バートン会長は、デカップリング(切り離し)やサプライチェーンの分断よりも、相互接続が望ましいとし、「私たちは経済のグローバル化の恩恵を受けており、サプライチェーンの相互接続は、世界経済の成長、気候変動などの問題への対応に有利に働く」との見解を示した。
健康生活エリアには、健康管理から医療医薬、リハビリ、介護までを含めた「大健康」産業の有名企業が集まった。医療機器や医薬品を手掛ける米GEヘルスケアの陳和強(ちん・わきょう)中国法人副総裁は、GEが過去30年余り、中国でサプライチェーンを構築、強化、延伸させ、エコシステムを形成してきたとし、北京、天津、上海などに生産拠点、イノベーションセンターを擁すると紹介。中国政府が対外開放を進める約束を履行する様子を見届け、改善し続けるビジネス環境を見てきたと振り返った。その上で、「中国はイノベーション資源が集まり、医療機器サプライチェーンも安定している。今後は、イノベーション発展の強みを生かし、医療機器のイノベーションチェーン構築に力を入れ、業界の質の高い発展をけん引する」と述べた。
スマートカーエリアでは、産業チェーンの川上・川中・川下のコア技術と製品が脚光を浴びた。中国は近年、自動車産業の電動化、コネクテッド化、スマート化転換に力を入れ、エコシステムの整備を進め、産業チェーンの連携と技術イノベーションを強化してきた。ベースチップ、センサー、コンピューティングプラットフォームなどの整った産業体系が既に形成されている。
トルコ自動車産業の専門家は、トルコの自動車産業がグリーンエネルギーへの転換を進めているとし、「より多くの中国企業がトルコに投資するよう願っている」と期待を示した。