27日、日中農業商務促進会のブースを見学する来場者。(北京=新華社記者/梁晨)
【新華社北京11月28日】中国北京市で26日に開幕した第2回中国国際サプライチェーン(供給網)促進博覧会に、日本と中国の農業協力を図る日中農業商務促進会が出展している。「野菜にはそれぞれ成長に適した光源があり、この青色の温室はホウレンソウが好む色の光源を用いている」。同会のブースでは、高鵬(こう・ほう)代表理事が貴州省の農家に日本の農業企業の製品を熱心に紹介していた。
今年大阪で設立されたばかりという同会の会員はいずれも、種苗、資材、機械などを手掛ける日本の農業関連企業。高氏は「整った農業産業チェーンを中国の農家に提供したい。日本の種苗や肥料、栽培環境、農業技術などで支援し、日本の農業企業と中国の農家との協力関係構築を後押ししていく」と語る。
26日、日中農業商務促進会のブースで、来場者に日本の農業企業の製品を紹介する高鵬代表理事(右)。(北京=新華社記者/梁晨)
サプライチェーン博への出展も初めてだが、同会のブースではすでに、日本製の遮光ネットや防虫ネットなどのサンプルが来場者を引き付けていた。農業生産における化学製品の使用をできる限り減らし、効率的な物理的防除を用いてよりクリーンで健康的、安全な農業の実現を提唱することが、同会の理念の一つだという。
日本では農業用地が限られ、農業人口も減少している。国内市場の持続的な縮小という苦境に立たされる同会の会員企業にとって、中国市場の開拓は重要な意義を持つ。高氏は、中国市場は価格競争が激しいとした上で、より受け入れやすくするため、種苗や有機肥料などを組み合わせた包括的なソリューションを中国の農家に売り込んでいくと述べた。
第2回サプライチェーン博は中国国際貿易促進委員会が主催し、69の国と国際機関から700近い団体が出展する。会期は30日まで。(記者/梁晨、魏夢佳)
27日、日中農業商務促進会のブースに置かれた日本の農業企業のパンフレット。(北京=新華社記者/梁晨)
27日、日中農業商務促進会のブースに展示された日本の農業企業の防虫ネットサンプル。(北京=新華社記者/梁晨)