カラチン旗牛家営子鎮にある中医薬企業の温室でキキョウの選別作業を行う村民。(資料写真、赤峰=新華社配信)
【新華社フフホト11月25日】中国内モンゴル自治区赤峰市カラチン旗牛家営子鎮ではこのところ、全国各地から中医薬(中国伝統医薬)材料の販売業者が続々と訪れ、多くの薬材店を行き来してにぎわっている。
カラチン旗は古くから「塞外薬郷(長城以北の薬の里)」と呼ばれ、中国北部の良質な薬材主要産地、五大グリーン(環境配慮型)中医薬材拠点の一つであり、栽培の歴史は300年を超える。現在は栽培面積が12万5千ムー(約8333ヘクタール)以上で安定しており、野生の薬用植物が約千種、人工栽培植物は30種余りあり、うちキキョウ(桔梗)とホクシャジン(北沙参)の生産量はそれぞれ全国の6割以上と8割以上を占める。
カラチン旗の山地で栽培されているセキシャク(赤芍)。(資料写真、赤峰=新華社配信)
2021年以降、中医薬材産業を積極的に整備し、大学や研究機関と協力して栽培技術の向上を図り、生産・加工の標準化を進めると同時に、薬材資源を活用して産業クラスターを発展させ、栽培、加工、販売、科学研究が一体となった完全な産業チェーンを構築した。
現在は同旗を中心に周辺地域を含めた50万ムー(約3万3300ヘクタール)以上で薬材を栽培しており、全国28の省・自治区・直轄市と安定的な供給・販売の提携関係を構築している。また、日本や韓国のほか、シンガポールなど東南アジア諸国にも輸出しており、総生産額は約40億元(1元=約21円)となっている。
さらに、良質な薬材主要産地としての優位性を充分に生かすため、22年には31億元を投じて敷地面積千ムー(約67ヘクタール)の内モンゴル自治区中薬材(蒙薬材)標準化生態産業パークを建設。現在は商品の取引エリアや検査試験センター、展示センターが運用されている。(記者/哈麗娜)
カラチン旗牛家営子鎮の中医薬材工場でオウゴン(黄芩)の選別作業を行う従業員。(資料写真、赤峰=新華社配信)