中国通販セール「双11」、宅配便業務量はオンライン消費の活況映す

中国通販セール「双11」、宅配便業務量はオンライン消費の活況映す

新華社 | 2024-11-16 14:43:47

   11日、河北省石家荘市の京東物流パークで荷物を仕分けする作業員。(石家荘=新華社配信/梁子棟)

   【新華社北京11月16日】中国で11月11日の「独身の日」にちなんだ中国の大規模ネット通販セール「双11(ダブルイレブン)」は、2009年にスタートして以降、電子商取引(EC)産業の急成長をけん引し、サービスを保障する重要な産業である宅配業も急発展してきた。宅配便業務量は重要な指標として、過去16年の「双11」セールと中国のオンライン消費の持続的な活況を映し出してきた。

   国家郵政局のモニタリングデータによると、今年の宅配業は10月21日に繁忙期を迎えて以降、市場規模が拡大し続け、1日当たり取扱件数は5億8千万件を超えた。10月21日~11月11日の宅配便取扱量は127億8300万件に上った。うち10月22日は7億2900万件と1日の取扱量の最高記録を更新した。

   11日、湖南省永州市道県にある中国郵政集団の郵便物処理センターで荷物を仕分ける従業員。(ドローンから、永州=新華社配信/何紅福)

   EC大手アリババグループの通販サイト「淘宝網(タオバオ)」では、2010年セール中の1日当たりの注文件数がすでに1500万件に達したが、10数年後に1日当たりの宅配便取扱量のピークが51倍近くに増加するとは予想もできなかった。

   急発展する宅配業は、中国のオンライン消費の活発さを示している。24年版の「中国新EC発展報告書」によると、中国の23年のオンライン小売売上高は前年比11・0%増の15兆4200億元(1元=22円)に上り、11年連続で世界のオンライン小売市場をリードした。うち物販のオンライン小売売上高が社会消費財小売総額に占める割合は27・6%に拡大し、ECの国民消費に対する重要性は日増しに高まっている。

   11日、浙江省金華市の金義総合保税区にある京東物流の倉庫で荷物を仕分けする作業員。(金華=新華社配信/時寛兵)

   中国のECサイトと宅配企業はここ数年、人的・物的資源の投入を強化し、サービス能力を向上させている。現時点で、宅配大手の韻達控股(ユンダーホールディング)は、宅配拠点数が9万カ所を超えた。EC大手、京東集団(JDドットコム)の物流部門である京東物流(JDロジスティクス)は、「省を越えた翌日配達」や「空輸による翌朝配達」のサービス範囲を拡大した。アリババグループ傘下の物流部門、菜鳥網路(ツァイニアオ)は自動仕分け機を導入し、仕分け効率を引き上げた。

   消費者の旺盛なネット通販ニーズに対応するため、中国のECサイトと物流企業は研究開発投資を拡大し、デジタル化・スマート化ツールを開発している。韻達控股の担当者によると、同社は今年のセール中、大量の自動運転車やドローンを配達に導入した。

   海外無料配送も今年のセールの大きな注目点である。淘宝網や、同じくアリババグループ傘下の通販サイト「天猫(Tモール)」ではこのほど、海外無料配送地域にシンガポール、マレーシア、タイ、日本、韓国、ベトナム、カンボジアなどが加わった。京東の海外向けECプラットフォーム「京東全球售」も、マレーシアとタイを無料配送地域に加えた。

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