継承と革新の50年 中国現代山水画家、朱衛平氏と「縦横皴」

継承と革新の50年 中国現代山水画家、朱衛平氏と「縦横皴」

新華社 | 2024-11-06 11:39:47

10月30日、創作中の朱衛平氏。(北京=新華社配信)

  【新華社北京11月6日】中国の現代山水画家、朱衛平(しゅ・えいへい)氏は、独自に編み出した山水画の手法「縦横皴(じゅうおうしゅん)」で、中国の水墨山水画の表現に新たな境地を切り開いた。

10月30日、創作中の朱衛平氏。(北京=新華社配信)

  縦と横の短い直線でひだを描き、独自の筆法で線から面、面から立体へと巧みに画面を構築する。岩や山のひだを描いて質感を表現する。山水画の伝統的な技法、皴法(しゅんぽう)に属する。朱氏は50年近い創作活動の中で、師弟で「董巨」と称される江南山水画を代表する五代・北宋の画家、董源(とうげん)と巨然(きょねん)の披麻皴(ひましゅん、麻の繊維をほぐしたような毛筆の線で自然の立体感を表現する技法)や、元末の画家、倪瓚(げいさん)の折帯皴(せったいしゅん、方折の皴)や、北宋初期の山水画家、范寛(はんかん)の短い線描を打ち重ねる雨点皴(うてんしゅん)などの伝統的な技法を継承した上で、新たな技法を確立した。

朱衛平氏の作品「送友人北上」。(北京=新華社配信)

  湖南省中部の奥地にある朱氏の故郷、婁底(ろうてい)市双峰県の景色は、連続する山々、交錯する丘陵、広がる平地の組み合わせで形成されている。朱氏が編み出した縦横皴は、故郷の山々の豊かな植生や複雑な地形を見事に表現するための技術でもある。

朱衛平氏の作品「万峰競秀」。(北京=新華社配信)

朱衛平氏の作品「著筆新緑絵湘山」。(北京=新華社配信)

朱衛平氏の作品「大脊図」。(北京=新華社配信)

朱衛平氏の作品「拾級登高望」。(北京=新華社配信)

朱衛平氏の作品「月是故郷明」。(北京=新華社配信)

朱衛平氏の作品「坐看雲起時」。(北京=新華社配信)

朱衛平氏の作品「秋訪太行」。(北京=新華社配信)

朱衛平氏の作品「江山多嬌」。(北京=新華社配信)

朱衛平氏の作品「太行杏林」。(北京=新華社配信)

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