【新華社北京11月4日】中国の王毅(おう・き)共産党中央政治局委員・中央外事工作委員会弁公室主任は4日、訪中した日本の秋葉剛男内閣特別顧問・国家安全保障局長と北京で中日ハイレベル政治対話メカニズム協議を行った。
王氏は次のように述べた。中日関係は改善と発展の重要な段階にある。双方は両国指導者が合意した共通認識に基づき、中日関係を改善し、発展させる正しい方向を堅持し、新時代の要請にかなった建設的で安定した中日関係を構築しなければならない。日本は客観的、理性的な対中認識を確立し、台湾問題での政治的約束を順守し、中日関係の政治的基礎を確実に守り、「互いに協力パートナーであり、互いに脅威とならない」という重要な共通認識を実際の行動で実行に移し、2国間関係の長期的かつ安定的な発展を推進すべきである。
双方は、中日間の四つの政治文書の原則と共通認識に従い、両国の戦略的互恵関係を包括的に推進することを再確認した。
双方は、ハイレベルの交流と各分野の対話・交流を保ち、対外的に前向きのシグナルをより多く発信していくと表明した。
双方は、中日という二つの重要な隣国の発展は緊密に関連し、経済は高度な相互補完性を持ち、「切り離し」はすべきでなく、することもできないとした上で、経済・貿易協力の健全な発展と産業チェーン・サプライチェーンの安定と円滑化を共同で促進していくとの考えを示した。
双方は福島放射能汚染水の海洋放出問題に言及し、2国間の政治的共通認識を実行に移していく作業を加速させることで合意した。
双方は共に関心を持つ国際問題と地域問題についても意見を交換。王氏は次のように強調した。中国は平和的発展の道を揺るぎなく歩み、防御的な国防政策を掲げている。平和と安全保障において最も良い記録を持つ大国であり、引き続き公平と公正を堅持し、地域で戦争や混乱が起こるのを防いでいく。域外勢力が地域の対立・対抗をあおることを各方面が共同で阻止し、実際の行動により地域の平和と安定を守ることを希望する。