【新華社ヘルシンキ11月4日】第7回中国国際輸入博覧会が5日から6日間、上海市で開かれる。フィンランドの政府系機関ビジネス・フィンランドの中国担当カントリーディレクター、マルコ・ティエスマキ氏は輸入博開催を前に新華社の書面インタビューに応じ、オープンな中国市場はフィンランド企業が中国事業を開拓する上で極めて重要であり、輸入博は技術と革新を展示する貴重な機会だとの見解を示した。
フィンランドは今年の輸入博でも国家館を設置し、「幸福と自然-氷と雪の秘境」をテーマとした展示を通じて独特の氷雪の風景と森林の美をアピールする。国家館の出展企業数は前回より多い18社で、それ以外に独自のブースを設置する企業も10社あるという。
ティエスマキ氏によると、フィンランドは2018年の第1回輸入博に参加し、国家館を初めて設置した。翌19年には初めて主賓国を務めたほか、昨年は3回目となる国家館を設置した。
フィンランド企業は輸入博を中国市場進出の重要なプラットフォームと捉え、参加には一貫して積極的な姿勢を示している。近年は持続可能な採鉱、バイオベースの新型ソリューション、食品輸出などの分野で中国の顧客と多くの契約を結んでいる。
今年の出展企業の分野はエネルギーや化学素材、機械設備、循環経済、情報・通信技術、消費財、デザイン、食品、ヘルステックなど多岐にわたる。同氏は「これらの企業は輸入博のことを、プロの観客に先進的な技術と革新的な成果をアピールできる貴重なチャンスと見なしている」と明かした。
同氏は自身が参加した過去2回の輸入博について、1回目は22年で、当時は新型コロナウイルス感染症の最中だったにもかかわらず大きな反響があったと振り返った。2回目となる昨年は、中国とフィンランド間のビジネス・企業の交流促進における輸入博の巨大な潜在力を実感したと明かし、今年も参加できて非常に嬉しいとの考えを示した。
すでに数百社に上るフィンランド企業が中国市場で事業を展開していると説明し、スマートエネルギーや循環経済、デジタルヘルスなどの分野のイノベーション型企業も中国市場への進出に期待を寄せているとした。中国が公平で透明、予測可能という良好なビジネス環境の構築に力を尽くしていることは非常に重要なことだと強調した。このほか、フィンランド企業にとって、市場の開放が中国での事業運営・発展を持続する上で鍵になるとの見解を示した。