中国企業の海外進出、連携チャンス提供　ドイツ銀行関係者

   【新華社フランクフルト１０月２３日】ドイツ銀行のコーポレートバンク部門を統括するデビッド・リン氏はこのほど、新華社の単独インタビューに応じ、世界経済の成長はさまざまな不確実性に直面しているものの、中国企業の積極的な海外進出はさらに多くの連携チャンスをもたらしていると答えた。リン氏は次のように述べた。

   多国籍企業は中国での事業展開に意欲的で、多額の外国直接投資（ＦＤＩ）を実施してきた。欧州企業は２０年前、中国で生産した製品を主に輸出していたが、数年の発展を経て、現在は「中国で製造し、中国内で提供する」ことに重きを置いている。欧州企業は中国での事業拡大を希望し、相当数の企業が中国で生産拠点を建設している。

   中国企業がここ数年、海外進出ペースを加速していることは、非常に必要で正確なことである。中国企業の海外進出に対応する銀行業務も急拡大している。中国が新エネルギー産業の発展に注力することは、生態環境の改善に大いに役立つ。中国は持続可能なグリーンファイナンス（環境金融）分野でますます重要な役割を担っており、ドイツ銀行もこれに参加し、中国人民銀行（中央銀行）の二酸化炭素（ＣＯ２）排出量削減支援ツールの対象外資銀行になっている。

   新エネルギー産業とエネルギーシフトの課題は両国企業にさらに大きな協調・連携の余地をもたらしている。「持続可能な金融（サステナブルファイナンス）の発展推進に向け、私たちは中国で事業展開する多国籍企業と中国企業のパートナーになる用意がある」。

   ますます多くの中国企業は海外事業を拡大し、人民元の確実な国際化を推し進めるとともに、広い発展の余地を生み出している。「私たちは中国系の世界的銀行数行と連携し、このプロセスに共同で参加している」。一部の国際貿易回廊では、人民元を取引と価格設定の通貨として利用する流れが生まれている。私たちは人民元の国際化の可能性を実感している。