【新華社カザン10月21日】ロシア中部の都市カザンで22日から、主要新興国で構成するBRICSの第16回首脳会議が開かれる。カザンはロシア連邦・タタールスタン共和国の首都で、かつてここには外敵の侵入に対抗するため、大釜を逆さにしたような木製の関所が築かれたと言われている。タタール語でカザンは「大釜」を意味する。
ニュースでよく耳にするクレムリンはモスクワのランドマークであり、ロシア大統領府が置かれている場所でもある。「クレムリン」とはロシア語で「城塞」を意味し、他の都市にも多くのクレムリンが存在する。カザンのクレムリンもモスクワのそれと同様、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に登録されている。
千年の歴史を持つ古都カザンで街歩きをするならキーワードは「文化」に違いない。カザン連邦大学は今年、創立220周年を迎えた。同大は2人の高名な卒業生、レーニンとトルストイを輩出しており、キャンパスには今も彼らが講義を受けた教室が残されている。プーシキンは創作の材料を集めるためにカザンの奥深くまで足を運び、代表作「大尉の娘」を著した。ゴーリキーはカザンでの体験を自伝的小説「私の大学」にまとめた。
カザンは文化に加えて、より多くの都市の「名刺」づくりに努めている。その一つが「スポーツの都」で、サッカーワールドカップや水泳の世界選手権、eスポーツの国際大会も開催された。
カザンには今年、「BRICS首脳会議開催都市」という新たな「名刺」が加わる。(記者/孟菁)