中国、「ペット経済」が急成長

中国、「ペット経済」が急成長

新華社 | 2024-10-21 15:28:08

ペットトリマー資格認証試験の現場。(4月15日撮影、北京=新華社配信)

  【新華社北京10月21日】中国では経済の急速な発展と人々の生活水準の向上に伴い、ペットを飼う家庭が増え続けている。ペット関連の業界団体、全国伴侶動物(ペット)標準化技術委員会などが発表した「2023~24年中国ペット業界白書(消費報告書)」によると、23年の中国のペットとして飼われている犬の数は5175万匹、猫は6980万匹に上った。

  中国農業大学動物科学技術学院の呉怡(ご・い)副教授は、データの背後には人々の生活の変化があるとし、ペットがより多くの人々の生活のパートナーとなり、その役割も留守番というより、感情的に間近な存在へと変わっていると指摘する。

  ペットを飼う人が増え続け、ペットの生活の質がますます重視されるようになり、中国のペット経済の盛んな発展を促している。

  歴史を振り返ると、初期の中国のペット業界は主にペットの飼育と簡単な取引が中心で、市場規模が小さく、取り扱う商品の種類も乏しかった。主に特定のニーズがある少数の需要層にサービスを提供し、ペットフードやペット用品などは多くを輸入に依存していた。だが、ペットの飼育数が増加するにつれ、消費の潜在力が引き出されつつある。

  白書によると、中国都市部のペット(犬・猫)消費市場の規模は23年に2793億元(1元=約21円)に上り、26年には3613億元に拡大すると予測されている。

ペット犬を訓練するペットインストラクター。(9月26日撮影、北京=新華社記者/崔恩慧)

  企業情報サイト「企査査」のデータによると、この20年で中国のペット関連企業登録数は年々増加し、今年1~9月の新規登録数は123万社を超えた。

  ペットの数が急増する中、人間とペットの調和のとれた社会環境を整備することがますます重要になっている。

  ペットの問題行動の是正や社会化に力を入れる訓練学校も増えている。「企査査」のデータによると、中国では会社名や経営範囲に「ペットの訓練」を含む企業が現時点で3万社近くあり、昨年だけでも約7千社が新たに設立された。一部の企業は「ペット幼稚園」事業を展開し、「通園」するペットにペット同士、人間と仲良く暮らすための訓練を提供している。

  文明的なペット飼育理念の普及により、中国のペットに対する社会受容性もますます高まり、より多くの公園や商業施設、ホテルもペットに友好的な環境づくりに加わるようになっている。

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