25日、取材に応じる横河電機執行役員でライフ事業本部長の中尾寛氏(右端)。(杭州=新華社配信)
【新華社杭州9月30日】中国浙江省杭州市で29日までの5日間、第3回世界デジタル貿易博覧会が開かれた。出展した日本の工業計器・プロセス制御システム専業大手電機メーカー、横河電機はライフサイエンス分野におけるデジタルト化ソリューションの実力を示した。同社執行役員でライフ事業本部長の中尾寛氏は新華社の取材に対し、中国市場を非常に重視しており、引き続き中国企業との協力を強化し、投資を拡大して新たなビジネスを次々に展開していく考えを示した。
中尾氏は、横河電機と中国のロボットメーカー、北京鎂伽機器人科技(メガロボ)が共同開発したハイコンテントアナリシスソリューションを重点的に紹介した。ソリューションは、横河電機のライフサイエンス技術とメガロボの自動化技術を融合させ、細胞イメージングシーンでの全プロセス自動化ニーズを満たすことができる。
25日、横河電機と中国のロボットメーカー、北京鎂伽機器人科技(メガロボ)が共同開発したハイコンテントアナリシスソリューション。(杭州=新華社配信)
同社はライフサイエンス事業で、中国の大学や病院、研究機関、バイオテクノロジー企業などさまざまな顧客にサービスを提供している。中尾氏は「基礎研究から応用研究まで対応できる製品を提供して研究開発を支援することで、中国の科学技術の進歩にも貢献できていると感じる」とし、中国のライフサイエンス分野における研究や企業活動をより一層サポートすることが同社の目標だと表明した。
中国市場は同社のライフ事業戦略において非常に重要な位置を占めている。中尾氏は「中国では高齢化が進む中、医療や健康管理に対する需要がますます高まっている」とし、同社は高齢者を含むすべての人々の健康を支えるため、基礎研究に役立つ製品を開発していると指摘。「特に創薬研究では個別化医療の進展が期待されており、その分野で革新的なソリューションを提供する準備を進めている」と語った。
25日、横河電機の展示ブース。(杭州=新華社記者/薛臣)
中尾氏は、中国政府がここ数年、知的財産権の保護、研究開発への投資、技術革新などの面で外資企業に多くの支援策を提供したことで、企業により安定し開かれたビジネス環境を提供していると評価。今後も中国市場への投資を拡大し、協力関係を深化させ、新たなソリューションを次々に提供し、中国市場のニーズにより良く応えていく考えを示した。
博覧会期間中には、デジタル化されたスマート医療診療の研究開発と実践に関するホットトピックや最前線の技術をテーマに、「デジタル医療健康産業マッチング会および関連イベント」が開催された。横河電機が中国に設立した地域統括拠点、横河電機(中国)投資の小松幸司董事・総経理は、会社を代表してイベントに参加し、杭州市拱墅区と戦略的協力プロジェクトに調印した。(記者/薛臣)