グリーン・低炭素発展はチャンス 新華社経済円卓会議

グリーン・低炭素発展はチャンス 新華社経済円卓会議

新華社 | 2024-09-29 09:40:36

陝西省富平県温泉河湿地公園の景色。(6月21日、ドローンから、富平=新華社記者/鄒競一)

  【新華社北京9月29日】中国生態環境部環境・経済政策研究センターの田春秀(でん・しゅんしゅう)副主任は、新華社が27日に配信した討論番組「中国経済円卓会議」第8期で、地方政府や企業にとって、グリーン(環境配慮型)・低炭素発展を推進し、グリーン化で質の確かな向上と量の合理的増加を実現することは、大きな発展のチャンスと余地をもたらすとの考えを示した。

  グリーンは質の高い発展の「ベースカラー」と言える。経済・社会のグリーン化や低炭素化の推進は、質の高い発展実現の重要な一部となっている。中国共産党第20期中央委員会第3回全体会議(3中全会)は、グリーン・低炭素発展メカニズムを整えることを提起した。党中央と国務院は「経済・社会発展の全面的グリーン転換の加速に関する意見」を発表、全面的グリーン化の加速を打ち出している。

「中国経済円卓会議」で発言する田春秀氏。(北京=新華社記者/李賀)

  田氏は、グリーン・低炭素発展の推進加速は新たな発展の原動力になると強調。各地が発展方式のグリーン・低炭素転換を加速し、グリーンで低炭素な循環発展経済体系を構築することは、従来型産業の低炭素への転換を促し、新たな競争優位を作り出すとともに、グリーン産業や新原動力を育て、新たな経済成長分野を生み、技術力が高く資源消費や環境汚染が少ない産業構造を形成するのにもプラスに働くとの認識を示した。

  田氏はまた、中国の巨大な従来型産業のグリーン転換需要やグリーン消費需要がここ数年、世界最大規模のグリーン市場を生み出しているとし、二酸化炭素(CO2)排出量の2030年までの減少転換、60年までの実質ゼロを目指す「双炭」目標を中国が実現するために必要な投資規模は複数の研究で100兆元(1元=約20円)以上と試算されていると指摘した。

雲南省昆明市の滇池に築かれた緑道。(2022年4月12日、ドローンから、昆明=新華社記者/陳欣波)

  さらに「グリーン生産力の育成は必ずやグリーン・低炭素投資の新たな需要をもたらす」と語り、各地がグリーン融資やグリーンボンド、グリーン保険などの革新的な金融手段を通じ、グリーン金融市場の供給を増やし、産業のグリーン化を促すと同時に、企業の資金調達コストの効果的な削減を支援し、グリーン・低炭素プロジェクトの魅力を高め、より多くの投資供給を導く必要があると述べた。

  田氏はこのほか、グリーン生産力を発展させ、グリーン・低炭素の技術革新や先進的なグリーン技術の利用普及を加速し、産業を世界のバリューチェーンのミドルレンジ、ハイエンドへと前進させることが、グリーン分野の貿易障壁の制約を打破し、世界のグリーン・低炭素競争における主導権を手に入れることにつながるとの考えを示した。

雲南省昆明市の滇池にある湿地から枯れ枝などを引き揚げる李雲麗(り・うんれい)さん。(2023年3月20日撮影、昆明=新華社記者/陳欣波)

本ウェブサイトに関するご意見、ご提案等が

ありましたら xinhuanetjp@126.com までご

連絡ください。