南中国海の明代沈没船から引き上げた遺物400点以上初公開

南中国海の明代沈没船から引き上げた遺物400点以上初公開

新華社 | 2024-09-29 14:16:10

27日、沈没船考古学調査成果展の開幕式の様子。(瓊海=新華社記者/楊冠宇)

  【新華社海口9月29日】中国海南省瓊海(けいかい)市の中国(海南)南海博物館で27日午後、2022年に南中国海で見つかった沈没船2隻の考古学調査の成果をまとめた特別展が始まった。水深1500メートル余りの深海に500年以上眠っていた沈没船から引き上げられた遺物が初公開された。会場面積は約千平方メートル。沈没船の遺物408点(組)と故宮博物院などから借り受けた文化財34点(組)の計442点(組)を展示している。

  最注目は1号沈没船から引き上げられた彩釉磁器の一種「琺華(ほうか)」で、計13点(組)が展示されている。考古学調査で琺華彩釉磁器が見つかるのは非常にまれで、沈没船からの発見は初めて。明代中期の景徳鎮の琺華彩釉磁器が輸出されていたことを示し、窯址の探究や出どころの解明に実物資料を提供した。「丙寅年造」の紀年款のある紅緑彩碗も見つかり、1号沈没船が明代の正徳年間のものであることも分かっている。南中国海の貿易ルートの研究に大きな価値を持つ発見となった。

27日、沈没船考古学調査成果展で展示された「琺華孔雀緑釉蓮池文梅瓶(ほうかくじゃくりょくゆうれんちもんめいぴん)」。(瓊海=新華社記者/楊冠宇)

  2隻は22年10月、中国の南中国海の北西斜面海域で発見された。23年から24年にかけ、国家文物局考古研究センター、中国科学院深海科学・工程研究所、中国(海南)南海博物館が共同チームを結成、1号沈没船と2号沈没船の考古学調査を3段階に分けて行い、計900点(組)余りの遺物を引き上げた。発掘、調査、遺物の修復などが続いているため、深海調査で得られた新たな成果に基づき、特別展の内容や展示品は随時更新される。

  同展は国家文物局考古研究センター、中国科学院深海科学・工程研究所、海南省文物考古研究院(南海深海考古研究院)、中国(海南)南海博物館が共催する。(記者/周慧敏)

27日、沈没船考古学調査成果展の展示品「白釉双耳描金麒麟文鼎式三足炉(はくゆうそうじびょうきんきりんもんていしきさんそくろ)」を見学する来場者。(瓊海=新華社記者/楊冠宇)

27日、沈没船考古学調査成果展を見学する来場者。(瓊海=新華社記者/楊冠宇)

27日、沈没船考古学調査成果展で展示された銅製のばね。(瓊海=新華社記者/楊冠宇)

27日、沈没船考古学調査成果展で展示された「敞口曲腹麒麟文盤(しょうこうきょくふくきりんもんばん)」の破片。(瓊海=新華社記者/楊冠宇)

27日、沈没船考古学調査成果展を見学する来場者。(瓊海=新華社記者/楊冠宇)

27日、沈没船考古学調査成果展を見学する来場者。(瓊海=新華社記者/楊冠宇)

27日、沈没船考古学調査成果展を見学する来場者。(瓊海=新華社記者/楊冠宇)

27日、沈没船考古学調査成果展の展示品。(瓊海=新華社記者/楊冠宇)

27日、沈没船考古学調査成果展で展示された「纏枝蓮文銅盤(てんしれんもんどうばん)」。(瓊海=新華社記者/楊冠宇)

27日、沈没船考古学調査成果展で展示された「素三彩象形壺(そさんさいしょうけいこ)」。(瓊海=新華社記者/楊冠宇)

27日、沈没船考古学調査成果展を見学する来場者。(瓊海=新華社記者/楊冠宇)

27日、沈没船考古学調査成果展の展示品「琺華貼金鏤空孔雀牡丹文大罐(ほうかちょうきんろうくうくじゃくぼたんもんだいかん)」を鑑賞する来館者。(瓊海=新華社記者/楊冠宇)

27日、沈没船考古学調査成果展を見学する来場者。(瓊海=新華社記者/楊冠宇)

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