【新華社ウルムチ9月24日】中国新疆ウイグル自治区政府はこのほど、タクラマカン砂漠の周縁砂漠化阻止戦略に関する進捗(しんちょく)会議(ビデオ方式)を開き、阻止戦略を一段と推進した。タクラマカン砂漠の南東端では現在、同自治区政府が、砂漠の周辺に植物を植えて砂を固定し砂漠の拡大を防ぐ「鎖辺固沙」プロジェクトを実施しており、285キロに及ぶ環タクラマカン砂漠グリーン保護ベルトの「欠けた部分」は年内に「接合」する予定となっている。
同自治区は中国で最も風と砂ぼこりの被害が深刻な地域の一つで、中国西部の砂嵐の主な発生源であり通過地域でもある。東北・西北・華北地域で造林を行う「三北防護林」プロジェクトにより、全長2761キロの砂の移動を遮断する保護ベルトが面積33万7600平方キロのタクラマカン砂漠をすでに取り囲んでおり、残り約285キロは、風と砂の被害が最も深刻で条件が最も厳しい南疆(新疆の天山山脈以南)地域にある。残り285キロの境界封鎖工事は目下半分以上が完了し、155キロに達している。太陽光発電による砂防、工学的砂固定、生物学的砂防など6県で14件のプロジェクトが計画され、すでに6件が着工、残り8件は今月末までにすべて着工する予定となっている。
資金面では、中央政府の「三北防護林」プロジェクト補助金をベースに、同自治区は毎年10億元(1円=約20円)の特別資金を拠出し、新たな砂漠化防止・抑制プロジェクトを支援していく。自治区林草(森林・草原)部門の統計によると、今年タクラマカン砂漠周辺では、面積490万ムー(約3270平方キロ)の砂漠化防止が実現し、2030年までには3500万ムー(約2万3300平方キロ)以上に達する見込みだという。