中国の研究者、海南省で新種植物「金樽水玉杯」を発見

中国の研究者、海南省で新種植物「金樽水玉杯」を発見

新華社 | 2024-09-23 15:03:58

   【新華社海口9月23日】中国林業科学研究院熱帯林業研究所の生物多様性・生態サービスチームと、華南農業大学の植物生物学基礎国家級実験教学モデルセンターの研究者がこのほど、海南省楽東リー族自治県の尖峰嶺国家級自然保護区で発見した新種の希少植物を「金樽(きんそん)水玉杯」(Thismia jinzun)と命名し、研究成果を植物分類学の国際学術誌「Phytotaxa」に発表した。

   海南省の尖峰嶺国家級自然保護区で見つかった「金樽水玉杯」。(北京=新華社配信)

   金樽水玉杯は菌類から養分を得て生きる小型の菌従属栄養植物、水玉杯(タヌキノショクダイ)属の一種で、菌根が太くて短く、茎は枝分かれせず、黄金色で、内壁に格子状の模様がある。論文の筆頭著者、熱帯林業研究所の許涵(きょ・かん)研究員によると、水玉杯属は生存条件が厳しく、大部分が熱帯地域、一部が亜熱帯と温帯地域に分布している。海南省の独特な生態環境は金樽水玉杯にとって良好な生息環境である。

   論文の作者、華南農業大学の羊海軍(よう・かいぐん)高級実験師は、金樽水玉杯の名が唐代の詩人、李白の詩「将進酒」に由来すると説明。植物を伝統文化の担い手とし、自然の美しさと人類文化の魅力を際立たせる意図が込められていると述べた。

   羊氏は、水玉杯属は非常に希少で、森林生態環境の変化にも敏感だと指摘。金樽水玉杯の発見は海南省の熱帯山地雨林が良好に保護されていることの証であり、植物の多様性を豊かにし、野生植物の遺伝子資源を拡大したと語った。

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