アフリカに輸出する建設機械を確認する税関職員。(資料写真、南京=新華社記者/劉巍巍)
【新華社南京9月3日】中国税関総署のデータによると、中国とアフリカの1~7月の貿易額は前年同期比5・5%増の1兆1900億元(1元=約21円)だった。
エジプトのニュースサイト「Elbalad.news」は「中国とアフリカの経済貿易協力は深まり続け、実りが多く、活力にあふれている」と評価し「中国人の食卓にはアフリカの新鮮な果物が並び、アフリカの消費者が電気自動車(EV)を購入する際には中国企業が多くの経済的な選択肢を用意してくれる」と紹介した。
中国とアフリカの交流の歴史は古く、漢代には中国のシルク製品などがアフリカへ、アフリカ原産の牛の品種「花蹄牛」が中国へと届けられていた。2023年には両者の貿易額が2821億ドル(1ドル=約147円)に達し2年連続で最高額を更新。23年末には中国の対アフリカ直接投資額が400億ドルを超えた。中国は15年連続でアフリカ最大の貿易相手国の地位を維持しており、両者の貿易額のアフリカ全体の貿易額に占める割合が着実に増加している。
江蘇省蘇州市で行われたエチオピアの伝統コーヒーを体験するポップアップイベント。(資料写真、南京=新華社記者/劉巍巍)
アフリカは世界的に重要な農産品輸出地域であり、中国はここ数年、アフリカの農産品の対中輸出「グリーンチャンネル」を構築、大豆やコーヒー豆、アボカドなどを輸入して国内市場で好評を博している。23年にアフリカから輸入したナッツは1・3倍、野菜は32%、花卉(かき)は14%、果物は7%と前年比でそれぞれ増えている。
世界最大の発展途上国の中国と、発展途上国が最も多く集まるアフリカ大陸の人口を合わせると、世界総人口の約3分の1を占める。発展著しいアフリカ大陸と中国大陸は遠く離れているが、密接な関係にあり協力の余地は大きい。
税関総署統計分析司の呂大良(りょ・だいりょう)司長は、中国とアフリカの経済発展は目覚ましく、中国は多くのアフリカ産品を求め、アフリカもまたより多くの「メード・イン・チャイナ」を必要としており、双方の貿易発展の見通しは明るいと指摘。北京で間もなく始まる2024年中国・アフリカ協力フォーラム(FOCAC)サミットで、経済貿易協力がさらに深まることが期待されると述べた。(記者/劉巍巍)