中国企業、太陽熱発電所建設で南アのエネルギー転換を支援

   ８月２０日、南アフリカ・北ケープ州ポストマスバーグにあるレッドストーン１００メガワット溶融塩タワー式太陽熱発電所。（ドローンから、ケープタウン＝新華社記者／張誉東）

   【新華社ケープタウン９月１日】南アフリカの立法上の首都ケープタウンから北ケープ州のポストマスバーグまで約千キロに及ぶ距離を車で走ると、遠くにそびえ立つタワーが見えてくる。地上には数万枚もの長方形の反射鏡がタワーを取り囲むように設置され、太陽の動きに合わせて回転し、太陽光をタワーに反射させている。

   この施設はレッドストーン１００メガワット溶融塩タワー式太陽熱発電所で、中国のインフラ大手、中国電力建設集団傘下の山東電力建設第三工程が建設を請け負った。サハラ以南のアフリカで初となる溶融塩タワー式太陽熱発電所であり、南ア最大の再生可能エネルギー投資プロジェクトの一つでもある。

   プロジェクトの総工程師（チーフエンジニア）謝彦軍（しゃ・げんぐん）氏は発電所について、高さ２４７・５５メートルの集光用タワーと、それを取り囲むように地上に配したヘリオスタットと呼ばれる太陽追尾装置を持つ反射鏡群で構成されると紹介。ヘリオスタットは同心円状に並べられており、稼働時に無線装置を介して自動で太陽の動きを追尾、太陽光をタワー上部にある集熱装置に正確に反射させる。既に２万枚近いヘリオスタットが設置され、最終的に４万枚以上に増やす計画という。

   謝氏によると、２０２１年４月に着工したプロジェクトは今年９月上旬に送電を開始する予定で、送電網への電力供給量は年間約４８０ギガワット時を見込む。２０万世帯余りに電力を安定して賄うことで、地域の電力不足を緩和するほか、国内のエネルギー構造の転換加速に寄与する。

   プロジェクトの南ア側リーダーを務めるムドク・ンギディ氏によると、発電所は建設過程で地元出身の６５０人を含む２５００人以上の雇用を生み出し、４００人以上の技術者を育成した。

   グロリア・クロニアネさんは地元の清掃会社の責任者。３年前の創業当時は従業員が２人しかいなかったが、同プロジェクトの清掃業務を引き受けてから１８人を抱えるまでになったと紹介した。クロニアネさんは当時、仕事もなかったが、今では収入を得て家族を養えるようになった上、地元の人たちに仕事を提供できるようにもなったという。

   クロニアネさんのように、プロジェクトがきっかけで自身も成長したというシモーネ・センハナさんは、入社して３年以上になる。入社当初、一般の事務員だったセンハナさんは現在、同プロジェクトの人事マネージャーを務めている。プロジェクトは自身のキャリア形成に大いに役立った上、雇用などの面で地域社会に貢献する機会も与えてくれたと評価。「プロジェクトで働いて専門的な知識が深まったほか、関連セミナーや勉強会に参加することで業務遂行能力の大幅な向上につながった。キャリアアップを実現でき、人生を変える経験にもなった」と語った。

   プロジェクトリーダーのンギディ氏は、送電開始は、間もなく北京市で開催される２０２４年中国・アフリカ協力フォーラム（ＦＯＣＡＣ）サミットと時を同じくするため、サミットが南アの経済発展の一層の促進につながると期待している。「南アはエネルギーの転換期にあり、新エネルギー分野へのより多くの投資を必要としている。再生可能エネルギー関連施設の建設で世界の先頭に立っている中国が、投資に参加することはできる」と語った。pagebreak

   ８月２０日、南アフリカ・北ケープ州ポストマスバーグにあるレッドストーン１００メガワット溶融塩タワー式太陽熱発電所。（ケープタウン＝新華社記者／張誉東）

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   ８月２０日、南アフリカ・北ケープ州ポストマスバーグにあるレッドストーン１００メガワット溶融塩タワー式太陽熱発電所。（ドローンから、ケープタウン＝新華社記者／張誉東）pagebreak

   ８月２０日、南アフリカ・北ケープ州ポストマスバーグにあるレッドストーン１００メガワット溶融塩タワー式太陽熱発電所。（ドローンから、ケープタウン＝新華社記者／張誉東）pagebreak

   ８月２０日、南アフリカ・北ケープ州ポストマスバーグにあるレッドストーン１００メガワット溶融塩タワー式太陽熱発電所で働く従業員ら。（ケープタウン＝新華社記者／張誉東）

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   ８月２０日、南アフリカ・北ケープ州ポストマスバーグにあるレッドストーン１００メガワット溶融塩タワー式太陽熱発電所。（ケープタウン＝新華社記者／張誉東）pagebreak

   ８月２０日、南アフリカ・北ケープ州ポストマスバーグにあるレッドストーン１００メガワット溶融塩タワー式太陽熱発電所。（ドローンから、ケープタウン＝新華社記者／張誉東）

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   ８月２０日、南アフリカ・北ケープ州ポストマスバーグにあるレッドストーン１００メガワット溶融塩タワー式太陽熱発電所。（ケープタウン＝新華社記者／張誉東）