甘粛省金昌市にある「火星1号基地」で研究学習活動を行う青少年。(蘭州=新華社配信)
【新華社蘭州8月29日】中国甘粛省の黄河以西に位置する河西回廊はこの夏休み、独特の地形や豊富な宇宙開発の歴史を持つことから、全国各地の生徒・学生による研究学習活動の人気目的地になっている。
同省金昌市にある「火星1号基地」は、火星でのサバイバルシーンのシミュレーションや、実際の建築の模型、SFシーン体験などを備えた、火星をテーマとした実景体験基地。ここ数年は青少年の宇宙研究学習旅行に焦点を当て、自然や物理、化学、生物の各分野における宇宙や火星に関する知識を研究学習のカリキュラムに組み込んで「小宇宙飛行士訓練コース」体系を確立し、青少年の未来に対する好奇心や想像力、創造力を引き出している。
研究学習旅行は、教育や観光、文化など複数分野を融合した新しいタイプの経済形態として急速に発展しており、関連産業に新たな成長点と活力をもたらしている。同基地は内容やサービスの品質の持続的な最適化、改善を通じて、オンラインと現場の、文化とデジタルを融合した新しい「宇宙文化旅行」モデルを構築し、今年の夏休みは20体余りの研究学習グループ、1万人近くを受け入れた。
甘粛省酒泉市の酒泉衛星発射センター内で記念撮影をする研修学習団体。(蘭州=新華社配信)
同基地から数百キロ離れた砂漠の奥地には、中国で最も早くに建設された総合宇宙発射センターの酒泉衛星発射センターがある。この夏休みは同センターでも研究学習が盛り上がりを見せている。
センターがある酒泉市では今年に入って宇宙観光市場の開拓に力を注いでおり、さまざまなテーマによる研究学習活動で数多くの観光客や学生を「宇宙の街」に呼び込み、宇宙文化を感じてもらっている。
業界関係者によると、河西回廊にやって来て科学技術の魅力を探ることが、今や青少年に人気の「ニュートレンド」になっているという。(記者/張睿)