【新華社成都8月28日】中国四川省の上半期(1~6月)の車載電池生産量は前年同期比56・4%増の64・6ギガワット時となり、全国の約5分の1を占めた。
同省経済情報化庁の翟剛(たく・ごう)庁長によると、省はリチウム鉱山資源と再生可能エネルギーが豊富で、車載電池産業の発展に有利な条件に恵まれているという優位性を持つ。ここ数年、世界的なグリーン(環境配慮型)・低炭素化を背景に、独自の強みを生かし、車載電池産業の発展に注力している。各種の生産資源を結集させ、特別政策を打ち出し、良好な発展環境の整備に努め、車載電池の全産業チェーンの育成・発展に積極的に取り組み、良質な産業生態圏を形成している。
同省には、産業チェーンの川上・川下企業約200社が集まっており、車載電池搭載量で全国上位10社のうち5社(うち4社は世界上位10社)も含まれる。リチウム鉱山資源の開発、原材料から電池モジュールの生産、電池リサイクルに至る全産業チェーンが形成され、宜賓市を主な受け皿とし、遂寧市、成都市、眉山市、徳陽市、達州市、甘孜(カンゼ)チベット族自治州などが協同発展する産業の枠組みを構築し、わずか4年で車載電池の急速な発展を実現し、全国で最も競争力のある車載電池産業の拠点に躍進した。
翟氏によると、省の23年の車載電池生産量は前年比27・0%増の105・4ギガワット時で、全国の約6分の1を占めた。今年に入り、国内・海外市場の成長鈍化、価格下落などのマイナス要因の影響を受けたが、車載電池産業は依然として速やかな発展を維持している。
25年には車載電池全産業チェーンの生産額が5千億元(1元=約20円)に達し、産業チェーンが最も整い、総合的な競争力が最も高い地域の一つになるとみられる。