20日、第4回全国中薬資源全面調査甘粛成果展示館に展示された中薬材資源。(蘭州=新華社記者/王朋)
【新華社蘭州8月26日】中国甘粛省は黄土高原、内モンゴル高原、青蔵高原の交差する一帯にある。複雑な地形と多様な気候により、多様で豊かな植生が形成され、豊富な中薬材(中国伝統医薬の材料)資源を育んできた。今月発表された第4回全国中薬資源全面調査の結果によると、同省には計3626種の中薬資源が存在し、うち126種は絶滅危惧種の希少な薬用植物だった。
甘粛中医薬大学の晋玲(しん・れい)副校長は「中薬資源の使用量は急激に増えており、多くの資源が危機にひんしている」と指摘。同省は中薬材産業の盛んな省で、遺伝資源の保全を重視しており、とりわけ野生の絶滅危惧種の救助・保存活動は、中医薬産業の質の高い発展に向けた優良品種の遺伝資源提供に寄与していると語った。
20日、第4回全国中薬資源全面調査甘粛成果展示館に展示された中薬材資源。(蘭州=新華社記者/王朋)
省内の大学や研究機関、政府部門は昨年7月から今年7月にかけて、共同で2回に分けて中国西北部の五つの省・自治区を訪れ、同地域内にある中薬材の遺伝資源の分布や野生の絶滅危惧種の数を調査した。
現在、省内の中薬材遺伝資源は主に自然保護区や薬用植物園、薬圃園(薬草園)、遺伝資源バンクに集中している。晋氏によると、同省にある隴西(ろうせい)薬圃園には薬用植物412種が保存されており、中薬材120種DNAバーコードデータベースが構築されている。蘭州市にある複数の自然保護区には400種に及ぶ野生の薬用植物資源があり、慶陽市の隴東薬用植物展示園には累計200種の野生資源が導入されている。
20日、第4回全国中薬資源全面調査甘粛成果展示館に展示された中薬材資源。(蘭州=新華社記者/王朋)
「千年の薬草の里」と呼ばれる定西市岷(みん)県は、古くからトウキ(当帰)の栽培が盛んであり、地元政府は野生トウキの遺伝資源の保全を全面的に強化している。薬用植物の野生種、近縁野生種、栽培種の広範な収集や保存に取り組んでいるほか、種子保存の生物学的特性に関するデータを蓄積し、絶滅危惧種や希少な野生薬材の人工栽培を模索している。
同県ではこれらの絶滅の危機回避と保全に取り組んだ上で、野生トウキの遺伝資源保護区や中薬材の遺伝資源保存庫(ジーンバンク)を構築。県内および周辺に分布する野生トウキの群落18カ所を管理し、中薬材72種を発見・保護した。(記者/梁軍、王朋)
20日、第4回全国中薬資源全面調査甘粛成果展示館に展示された中薬材資源。(蘭州=新華社記者/王朋)
20日、第4回全国中薬資源全面調査甘粛成果展示館に展示された中薬材資源。(蘭州=新華社記者/王朋)
20日、第4回全国中薬資源全面調査甘粛成果展示館に展示された中薬材資源。(蘭州=新華社記者/王朋)
20日、第4回全国中薬資源全面調査甘粛成果展示館に展示された中薬材資源。(蘭州=新華社記者/王朋)