唐崖土司城遺跡を訪れた人たち。(8月5日撮影、恩施=新華社記者/胡競文)
【新華社武漢8月22日】中国湖北省恩施トゥチャ族ミャオ族自治州咸豊(かんほう)県の唐崖河(とうがいが)のほとりに、600年以上の歴史を持つ古城(都市)遺跡、唐崖土司城遺跡がある。トゥチャ族の土司(少数民族首長の世襲官職)、覃(しん)氏が役所を置いた地で、創建は1355年。敷地面積は約74万平方メートルに及ぶ。
土司制度は中国の元、明、清時代に少数民族地区に設けられた地方政権の組織形態を指す。唐崖土司城遺跡は山脈や河川、峡谷、渓谷を天然の障壁としており、城内は堀と城壁、道路、庭園による多重構造が形成され、全体が中軸線を中心に配置されている。
城内には大小の通りが今もはっきりと見て取れる。横方向の3本の通りには石板が敷き詰められ、広く整然としている。遺跡管理所職員の郭丹丹(かく・たんたん)さんは「遺跡は三つの大通り、18の路地、36の庭園からなり、街路の配置から当時の建物の規模も分かる」と述べた。
遺跡の中で最も象徴的な建築物は1624年に建てられた牌坊(はいぼう)で、明の朝廷が当時の土司、覃鼎(しん・てい)の戦功をたたえて建てた。遺跡に現存する最大かつ最も等級が高い礼制的建築物となる。
同遺跡と湖南省の永順老司城遺跡、貴州省の播州海竜屯遺跡は2015年7月、「土司遺跡群」として国内48番目の国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界文化遺産に登録された。(記者/梁建強、張陽)
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湖北省恩施トゥチャ族ミャオ族自治州咸豊県の唐崖土司城遺跡。(8月5日撮影、恩施=新華社記者/胡競文)
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湖北省恩施トゥチャ族ミャオ族自治州咸豊県の唐崖土司城遺跡。(8月5日、ドローンから、恩施=新華社記者/胡競文)
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湖北省恩施トゥチャ族ミャオ族自治州咸豊県の唐崖土司城遺跡。(8月5日撮影、恩施=新華社記者/梁建強)