【新華社北京8月19日】中国共産党が7月の第20期中央委員会第3回全体会議(3中全会)で採択した「改革のさらなる全面深化と中国式現代化の推進に関する中国共産党中央委員会の決定」について、重要な用語を解説する。第7回は「ペイシェントキャピタル」。
▽「決定」の原文
関連規則・政策を整備し、新たな質の生産力にいっそう照応する生産関係の形成を加速、各種の先進的生産要素を新たな質の生産力の発展に集中させ、全要素生産性を大幅に向上させる。エンジェル投資、ベンチャーキャピタル(VC)投資、プライベートエクイティ(PE)投資の発展を奨励・規範化し、政府系投資基金の役割をよりよく発揮させ、ペイシェントキャピタルを発展させる。(「決定」第3章「経済の質の高い発展推進のための体制・仕組みの整備」より)
▽用語解説
ペイシェントキャピタル(忍耐強い資本)とは、長期投資に主眼を置いた資本の形式を指す。短期的な利益追求を主目的とせず、長期的にリターンの得られるプロジェクトや投資活動をより重視することから、短期的な市場変動に左右されることなく、長期的なリターンの見通しを持ち、リスク許容度が高い。世界的な傾向から見て、ペイシェントキャピタルは主に政府系ファンド、年金基金(社会保障基金、企業年金、個人年金を含む)、保険資金などからなる。VC・PEファンドや公募ファンドなどが中長期的な資金を調達するための重要な供給源であり、投資プロジェクトや資本市場に長期的かつ安定した財務支援を提供することができる。技術や産業のイノベーションを保障する重要な要素であり、新たな質の生産力を発展させるための重要な条件および推進エネルギーとなっている。