【新華社北京8月18日】中国共産党が7月の第20期中央委員会第3回全体会議(3中全会)で採択した「改革のさらなる全面深化と中国式現代化の推進に関する中国共産党中央委員会の決定」について、重要な用語を解説する。第6回は「エンジェル投資」。
▽「決定」の原文
関連規則・政策を整備し、新たな質の生産力にいっそう照応する生産関係の形成を加速、各種の先進的生産要素を新たな質の生産力の発展に集中させ、全要素生産性を大幅に向上させる。エンジェル投資、ベンチャーキャピタル(VC)投資、プライベートエクイティ(PE)投資の発展を奨励、規範化し、政府系投資基金の役割をよりよく発揮させ、ペイシェントキャピタルを発展させる。(「決定」第3章「経済の質の高い発展推進のための体制・仕組みの整備」より)
▽用語解説
エンジェル投資とは、未検証でシード期にあるものの、最先端の技術や革新的なアイデア、製品、ビジネスモデルを備え、大きな発展の潜在力を秘めた小規模なスタートアップ企業や革新的なプロジェクトに対する投資家の初期投資を指す。通常は企業やプロジェクトが最初に受ける外部からのエクイティ投資がこれに当たる。この段階の企業やプロジェクトはまだ萌芽期にあり、プロトタイプの製品や事業計画一つしか持たないこともあり、安定した収入源や成熟した製品を形成するには程遠い。これらの投資家が「エンジェル」と呼ばれるのは、最初期の企業やプロジェクトを資金面で支え、しばしば高いリスクを引き受け、戦略や管理などから成長を助ける存在でもあるからだ。エンジェル投資は、イノベーションエコシステム(生態系)の重要な一部で、革新、創業、創造の促進に独自の役割を果たし、画期的で独創的な技術の初期の産業発展にとって重要な資金調達の手段となる。