5日、興義火力発電所にある清水河新型共用エネルギー貯蔵発電所。(貴陽=新華社配信/廬関文)
【新華社貴陽8月15日】中国貴州省黔西南(けんせいなん)プイ族ミャオ族自治州興義市にある清水河新型共用エネルギー貯蔵発電所には現在、大型エネルギー貯蔵設備が整然と並んでおり、大型リチウム電池群を利用して、近くにある太陽光発電所が発電した電力を貯蔵し、電力負荷の需要に応じて放電している。
5日、興義火力発電所にある清水河新型共用エネルギー貯蔵発電所。(貴陽=新華社記者/施銭貴)
同発電所は興義火力発電所内にあり、同市の火力発電、太陽光発電、エネルギー貯蔵統合プロジェクトの重要な一部となる。地元は2020年、興義火力発電所の近くに総設備容量10メガワット(MW)の清水河第1期太陽光発電所を建設し、豊富な太陽光エネルギー資源をクリーン電力に転換した。しかし、電力需要のピークと発電のピークが一致しないため、太陽光発電の電力の一部が無駄になっていた。
5日、興義火力発電所にある清水河新型共用エネルギー貯蔵発電所のリチウム電池群。(貴陽=新華社記者/施銭貴)
発電所の運用・保守を担当する貴州興電新エネルギー発電の鄒煒(すう・い)副総経理は「エネルギー貯蔵発電所は、新エネルギー発電の時間的・空間的矛盾を解決し、電力システムの調整能力を高めた」と指摘。太陽光発電のピークは太陽光が十分な日中で、電力消費のピークは必ずしも日中とは限らないが、エネルギー貯蔵発電所が発電と電力消費の矛盾を効果的に調節することで、クリーン電力の浪費を防げるという。
5日、空から見た興義市の火力、太陽光、エネルギー貯蔵統合プロジェクト。(ドローンから、貴陽=新華社配信/廬関文)
鄒氏によると、清水河新型共用エネルギー貯蔵発電所の設備容量は400メガワット時で、23年12月に完成し、稼働を開始した。発電所の完成と稼働は、地元の新エネルギー電力消費能力を引き上げるだけでなく、火力発電ユニットに代わり送電網のローテーションバックアップを引き受け、電力システムの運用安全性を向上させている。
5日、興義市の火力、太陽光、エネルギー貯蔵統合プロジェクトの一角。(ドローンから、貴陽=新華社配信/廬関文)
同発電所の今年7月31日までの累計充電量は1億634万キロワット時、放電量9199万キロワット時となっており、電力変換率は86・7%に上っている。(記者/施銭貴)