寧夏の作家、張学東氏の「ヤージュンと犬の物語」、日本で出版

寧夏の作家、張学東氏の「ヤージュンと犬の物語」、日本で出版

新華社 | 2024-08-12 13:29:57

第30回北京国際図書博覧会で行われた「ヤージュンと犬の物語」の日本語版トークイベント。(6月20日撮影、北京=新華社配信)

  【新華社銀川8月12日】中国寧夏回族自治区出身の作家、張学東(ちょう・がくとう)氏の小説「ヤージュンと犬の物語」(原題:家犬往事)が7月末、日本の教育評論社から出版された。

  張氏は寧夏作家協会の副主席で、これまでに長編小説7作、中編・短編小説集10冊を発表している。「ヤージュンと犬の物語」は張氏が初めて手がけた青少年向け小説で、少年と飼い犬の物語。善良さ、強さ、誠実さなどの品性についての記述を創作の核とし、強い心を持つ少年が苦難の中で成長する姿を描いた作品は、すでにロシア語版や中国語繁体字版も出版されている。

  6月下旬に北京市で開かれた第30回北京国際図書博覧会で、同作の日本語版トークイベントが行われた。張氏の名作「ある人の旅立ちを見送る」(原題:送一個人上路)の訳者で、「ヤージュンと犬の物語」をいち早く日本の出版社に推薦した野原敏江東京都立大学講師は、同作の故郷に関する描写が中国西北地域の大地を思い起こさせ、少年と犬の物語は純粋かつ痛快な感動を与えてくれると紹介。中国での生活経験があり、ペットを飼っている野原さんは、この作品からパワーをもらったと話した。

第30回北京国際図書博覧会で行われた「ヤージュンと犬の物語」の日本語版トークイベントで、創作の心得を語る張学東氏(右)。(6月20日撮影、北京=新華社配信)

  翻訳は日本の翻訳者グループ、中国現代文学翻訳会の会員である倉持リツ子氏と関口美幸氏が担当。倉持氏は同作品の細やかな描写が印象深く、文体も非常に分かりやすいとした上で、人と故郷の風物の自然な関係や、特定の時代下における人々の生活状態に関する描写はいずれも、張氏の農村の歴史に対する正しい理解や、実在する人々への愛を感じさせると指摘した。

  同作の中国語版は、2020年7月に北岳文芸出版社より出版された。(記者/艾福梅)

「ヤージュンと犬の物語」の(左から)日本語版、ロシア語版、中国語繁体字版。(組み合わせ写真、北京=新華社配信)

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