広東省深圳市前海深港現代サービス業協力区。(深圳=新華社記者/毛思倩)
【新華社広州8月12日】中国広東省政府新聞弁公室はこのほど開いた記者会見で、広東自由貿易試験区が創設から9年を迎え、この間に進出した香港・マカオ系企業は累計で2万6千社、実行ベースの香港・マカオ資利用額は509億ドル(1ドル=約147円)と同自由貿易試験区の外資利用全体の約9割を占めたとし、試験区が香港とマカオからの投資先の第一選択肢になっていると明らかにした。
同省商務庁の張勁松(ちょう・けいしょう)庁長によると、試験区の創設から9年間の外資利用額は実行ベースで539億ドル、年平均約60億ドル増加した。固定資産投資は1兆2千億元(1元=約20円)を超え、年平均約1300億元増加し、試験区内の珠海市横琴新区、深圳市前海蛇口、広州市南沙新区という3エリアの域内総生産(GDP)は2倍以上となった。試験区の今年上半期(1~6月)の貿易額は前年同期比29・0%増の3335億元、外資利用額は19億6千万ドルだった。
試験区のビジネス環境は世界でも先進的なレベルに達している。自由貿易試験区版のクロスボーダーサービス貿易ネガティブリストを正式に導入し、金融・文化・専門サービスなどの分野で特別な開放措置を講じている。横琴新区、南沙新区が参入障壁緩和措置を発効させたほか、前海新区も全国初となる投資家保護条例を発表した。試験区内の企業数は29万社を数え、世界上位500社のうち105社が520件の投資プロジェクトを展開し、220社の企業本部が集まっている。
南沙新区はインテリジェントコネクテッドビークル(ICV)、新エネルギー自動車(NEV)、半導体、人工知能(AI)などの先進製造業と水上物流、特色ある金融、国際商取引などの現代サービス業を重点とする現代産業体系を構築している。前海新区は国内最大の金融機関集積地となり、金融企業の登録数は4万社を突破した。横琴新区は科学技術の研究・開発とハイエンド製造などの産業の発展が加速し、集積回路(IC)設計を主な特色とする産業クラスターが形成されている。