【新華社北京8月9日】中国河南省鄭州市の鄭州国家ハイテク産業開発区でこのほど、送配電網の保守点検が行われた。中国送電大手、国家電網の傘下にある国網鄭州供電の職員、王培丹(おう・ばいたん)さんは同僚と共に、地上からロボットを操作して任務を遂行した。
大半の地域がサウナにいるような暑さに見舞われた同省では先月以来、市街地の送配電網への影響が懸念されていた。同社は「人間とロボットの協働」方式による活線作業(通電状態での作業)を新たに打ち出し、活線作業ロボットを活用して送配電網の保守点検を行うことで、高温環境での作業員の体力消耗を減らし、作業効率を向上させている。
今回の作業では、高さ10メートル以上に及ぶ高所作業車から、白いロボットがアームを巧みに動かして電線に付帯設備を設置した。ロボットは3Dシミュレーションシステムの指示の下、活線エリアに入り、2本のアームによる操作を通じて、視覚認識やモーションコントロールなどの技術を駆使し、自ら対象物を識別し、電線のつかみ取り、ケーブルの被覆の剥ぎ取り、架線の取り付けなどの作業を行った。この間、地上にいる作業員はタブレットPCで遠隔操作するだけだった。
王さんは「今回、無停電点検を実施したため、利用者の電気使用に影響が出なかった。新規設備に交換したことで電力供給の信頼性も向上した」と説明した。
高所作業員が電柱上のスイッチや電線を交換し、さらに作業ロボットが電線に故障検知器を取り付け、今回の作業は無事完了した。