3日、表彰式で自撮りする(左から)銀の孫穎莎(そん・えいさ)、金の陳夢(ちん・む)、銅の早田ひな。(パリ=新華社記者/王東震)
【新華社パリ8月7日】パリ五輪は3日、卓球女子シングルス3位決定戦が行われ、日本の「女子卓球界のエース」早田ひなが、負傷した腕の痛みに耐え、韓国の新星・申裕斌(シン・ユビン)を4-2で下した。
早田はこの試合を制した瞬間、卓球台の下で泣き崩れた。左手の痛みは耐え難いほどで、多くの観客が心を痛めた。すぐに駆け寄って助け起こした石田大輔コーチと、感極まって涙を流す早田は、数万人の観客の拍手に応え、腕で頭上にハートを作り感謝の意を表した。
3日、石田大輔コーチ(右)と勝利を喜ぶ早田ひな。(パリ=新華社記者/劉続)
先月24歳の誕生日を迎えたばかりの早田はこの瞬間、甘い笑顔を見せた。
石田コーチは「彼女は大きな勇気と粘り強さを見せてくれた。試合後、彼女が世界で一番素晴らしく見えたと伝えた。彼女を非常に誇りに思う」と述べた。
パリ五輪卓球女子シングルスでは強豪の中国チームが金、銀メダルを独占したが、早田は望みを捨てなかった。不運にも練習中に腕を痛めたが、それでもテーピングしたまま世界ランキング1位の孫穎莎(そん・えいさ)と準決勝を戦うことにこだわり、結果ストレートの0-4で敗れた。試合後、旧友の孫は早田の手を握って慰めた。
3日、勝利を喜ぶ早田ひな(左)と石田大輔コーチ。(パリ=新華社記者/劉続)
早田は試合後、「今日のために、私は3年間努力し、準備してきた」と話した。
銅メダルを獲得した後、早田は涙をぬぐい「金メダルを取りたかったけれど、この銅メダルは金よりも貴重なものだ」と語った。なぜなら、早田は自分が多大な努力をしてつかんだ結果であることを知っていたからだ。
3日、勝利を喜び号泣する早田ひな。(パリ=新華社記者/王東震)
早田と孫はパリ五輪以前、国際大会で15回対戦しており、深い友情で結ばれている。
孫は「長年のライバルである早田に感謝したい。3年間のパリ五輪準備期間中に何度も対戦し、彼女の精神力と忍耐力から多くのことを学んだ」とし、「彼女は常に自分を超えようと追求する粘り強い選手だ」と語った。(記者/何磊静)
3日、試合に臨む早田ひな。(パリ=新華社記者/劉続)