【新華社北京8月2日】中国の1~6月の貿易額は前年同期比6・1%増の21兆1700億元(1元=約21円)で過去最高を更新し、輸出の伸びが市場の予想を上回った。中国税関総署の呂大良(りょ・だいりょう)統計分析司長兼報道官は7月30日の記者会見で、中国の貿易が上向き基調を保つ基盤は確かだとし、貿易が大幅増となった要因として、次の3点を挙げた。
①マクロ政策が強力に推進された。各地方・各部門が中央経済工作会議の指示を着実に実施し、政策の効果が継続的に見られた。中国の経済動向は全体的に落ち着き、安定の中で前進し、国内生産は安定した伸びを保ち、消費需要は持続的に回復し、貿易の安定した成長を効果的に支えた。
②外需の改善が企業の受注拡大と市場開拓にプラスに働いた。世界銀行や経済協力開発機構(OECD)などは最新予測で、いずれも今年の世界経済成長見通しを上方修正しており、世界貿易機関(WTO)が発表した最新の「物品貿易バロメーター」も、2四半期連続で好不況の節目となる100を上回った。
③中国は産業体系が整い、科学技術イノベーションが産業イノベーションを促している。「新たな質の生産力」(科学技術イノベーションが主導し、質の高い発展を促す生産力)は貿易の新たな推進エネルギーを引き出し、世界に革新的で良質な製品を提供している。
税関の統計によると、1~6月の輸出は質が向上して新技術・新製品が増え、集積回路(IC)は25・6%、自動車は22・2%、自動データ処理機器・同部品は10・3%それぞれ増加した。
呂氏は、中国の1~6月の貿易が過去最高を更新し、経営主体(企業や事業者)は活力に溢れ、伝統的な原動力は優位性を保ち、新たな推進エネルギーも次々と登場し、貿易が上向き基調を保つ基盤は確かだったと総括した。