好調な新エネ車市場、中国経済の目玉に

好調な新エネ車市場、中国経済の目玉に

新華社 | 2024-07-31 10:58:07

天津で6月に開かれた「世界インテリジェンス博覧会」で、一汽トヨタのブースを見て回る来場者。(6月22日撮影、天津=新華社記者/孫凡越)

  【新華社天津7月31日】中国国家統計局が発表した今年上半期(1~6月)の経済指標を見ると、電気自動車(EV)など新エネルギー車(NEV)関連の好調さが際立っている。生産台数が前年同期比で34・3%増えたほか、充電スタンドと車載用リチウムイオン電池もそれぞれ25・4%増、16・5%増と大きく伸びた。

  新エネ車、リチウムイオン電池、太陽光発電製品が、中国経済の「新三様(新たな定番3品目)」となっており、中でも新エネ車市場はここ数年、急速に拡大している。中国自動車工業協会によると、6月の生産台数は前年同月比28・1%増の100万3千台、販売台数は30・1%増の104万9千台で、新車販売に占める比率は41・1%に上った。

天津で6月に開かれた「世界インテリジェンス博覧会」に展示されたインテリジェント・コネクテッド・ビークル(ICV)の内部構造。(6月20日撮影、天津=新華社記者/孫凡越)

  生産・販売の増加に加え、発展の質も向上している。中国工業・情報化部の辛国斌(しん・こくひん)副部長は11~13日に上海で開かれた中国自動車フォーラムで、20都市で「車両・道路・クラウド一体化」の試験運用がスタートし、9社がインテリジェント・コネクテッド・ビークル(ICV)の生産と路上試験を行っており、自動車のインテリジェント化に向けた歩みが進んでいると説明した。

  同協会の付炳鋒(ふ・へいほう)常務副会長兼事務局長は、新エネ車の発展は世界の共通認識で、電動化とインテリジェント化が世界の自動車産業に革命的な変革をもたらしたと指摘。中国は困難に満ちた努力によって大規模な新エネ車市場を形成し、世界の自動車産業の転換に大きく貢献してきたとの認識を示した。

天津で6月に開かれた「世界インテリジェンス博覧会」で、新エネ車を体験する来場者。(6月20日撮影、天津=新華社記者/孫凡越)

  中国に投資する日本の自動車大手トヨタ自動車もここ数年、EVシフトを続け、中国の新エネ車市場の流れに溶け込んでいる。2005年にハイブリッド車「プリウス」を中国に初めて導入して以降、ハイブリッドやプラグインハイブリッド、水素エンジン、電動化技術を総合的に活用し、全方位的に展開している。

  中国の同業、中国第一汽車集団との合弁会社、一汽豊田汽車(一汽トヨタ)が22年末に1千万台目のラインオフという節目を迎えたほか、今月19日には新型の多目的スポーツ車(SUV)「ランドクルーザープラド」を四川省成都市の生産拠点でラインオフした。こうした動きの背景には、中国新エネ市場の広がり続ける波及効果があるとみられる。(記者/毛振華、孫凡越)

天津で6月に開かれた「世界インテリジェンス博覧会」に展示されたインテリジェント・コネクテッド・ビークル(ICV)の内部構造。(6月23日撮影、天津=新華社記者/孫凡越)

天津市東麗区の自動運転テスト区間で、路上テストを行うインテリジェント・コネクテッド・ビークル(ICV)。(6月19日撮影、天津=新華社記者/孫凡越)

自動車製品の試験・検査機関、中汽研汽車検験中心(天津)で、インテリジェント・コネクテッド・ビークル(ICV)のテストを行う検査員。(6月19日撮影、天津=新華社記者/孫凡越)

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