猫と一緒にエジプト展 上海博物館がイベント

猫と一緒にエジプト展 上海博物館がイベント

新華社 | 2024-07-31 14:31:41

 【新華社上海7月31日】中国上海市の上海博物館は27日夜、猫200匹を開催中の「ピラミッドの頂-古代エジプト文明展」に「招待」した。総合博物館が猫を同伴した入場を認めるのは世界でも初の事例だという。

 古代エジプトで猫の女神、バステトは守護と霊性の象徴とされた。エジプト人のバステト崇拝は時空を超え、現代人が猫を愛でる気持ちと図らずも一致する。同博物館が今回実施したイベントは「キャットナイト」と呼ばれ、27日から毎週土曜の夜に計10回開催される。定員は毎回2千人で、うちペット同伴は200人。27日のペット同伴チケットは中国のオンライン旅行大手、携程集団(トリップドットコムグループ)で発売されるとわずか1秒で完売。10回分も1時間経たずに売り切れた。チケットは一般258元(1元=約21円)に対しペット同伴は268元。愛猫家たちは10元多く払うことでバステト神、愛猫と一緒に記念撮影もできる。

 イベント会場の同展「サッカラの秘密」展示室には、猫に関する文化財が多く展示され、フロアに描かれた猫の足跡の案内表示、耳元で響く神秘的な猫の鳴き声、壁に映るアニメーションで跳躍する猫など虚実を融合した空間が神秘的な猫の神殿を演出している。来場者は特設エリアで愛猫と記念撮影できるほか「猫の爪で幸せ祈願」「ペットと巡るエジプト展」などのインタラクティブイベントにも参加できる。

 ペット同伴の入場は医療機関が発行する猫の免疫証明書の提示が必要で、主催者側はペット同伴者本人とペットにレジャー保険を提供するほか、会場に獣医やペット救急車、ペット管理チームを待機させ緊急事態に備えている。博物館職員も事前に猫の扱いに関する研修を受け、イベントの運営にはペット業界関係者も協力している。イベント終了後には会場を消毒、殺菌、消臭処理し、翌日の開館に備えるという。

 中国では今年の夏も博物館ブームが引き続き加熱している。携程集団によると、同社サイトでの今夏の博物館チケット予約は前年同期比2桁増となり、テーマパークを上回る人気の観光スポットとなっている。中でも上海の博物館の夏休みのチケット予約は4・7倍と大幅に増加した。

 「キャットナイト」の人気を受け、地方から参加する人も増えている。携程集団のデータでは、上海博物館周辺の「ペットフレンドリー型」ホテルの直近1週間の検索数は前週に比べ5割近く増加した。(記者/張夢潔、孫麗萍)

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