16日、三亜市の中国料理店で食事する外国人観光客。(三亜=新華社記者/程瀟)
【新華社海口7月30日】「China Travel(中国旅行)」のワードがソーシャルメディア上で爆発的に流行する中、中国のインバウンド観光が加熱し続けている。全国の省・自治区・直轄市のうち唯一、熱帯にある島の海南省も、海外の観光客にとって人気の旅行目的地となっている。
同省三亜市の大東海風景区にある銀泰陽光度假ホテル(サンシャインリゾートインタイム三亜)では、チェックインの外国人観光客がフロントで長蛇の列を作っていた。同ホテルの劉振(りゅう・しん)市場戦略総監によると、夏休みに入り外国人観光客が目に見えて増加しているという。
劉氏は「現在、当ホテルの平均客室稼働率は85%以上、半数以上が海外の観光客だ」と述べ、海外の観光客のほとんどが家族連れだと付け加えた。
16日、三亜市の中国料理店で外国人観光客に料理の説明をするスタッフ。(三亜=新華社記者/程瀟)
海南省観光・文化広電体育庁が発表したデータによると、同省では今年上半期(1~6月)のインバウンド観光客数が、前年同期比約3・5倍となる49万5800人を記録した。
美しい自然景観と独特の熱帯海浜資源のほか、査証(ビザ)免除政策も外国人観光客が海南省を休暇地に選ぶ重要な理由の一つとなっている。
ロシア・モスクワから三亜市を訪れたオルガさんは、子どもたちとの2週間の旅が始まり、「三亜への旅行はとても便利で最高。ビザ免除政策のおかげで手続きの手間が省けた。モスクワ三亜間には直行便もあるので、交通の便がとても良い」と満足げに語った。
16日、三亜市の商店で中国の文化クリエーティブ商品を選ぶ外国人観光客。(三亜=新華社記者/程瀟)
中国国家移民管理局は2月9日、同日から同省へのビザなし入国を認める対象国を拡大すると発表した。ビザ免除政策の効果は徐々に表れており、統計によると、同省へのビザなし入国者は1~6月、前年同期比約13倍となる14万6千人余りに上った。
インバウンド観光の発展の推進を加速するため、海南省は今年からインバウンド観光の促進に積極的に取り組み、多言語対応、決済、通信などの分野でのインバウンド観光客の利便性向上に努めている。
劉氏は、同ホテル内の案内標識全てが中国語、英語、ロシア語の3カ国語表記になっており、海外の観光客の好み、食習慣を考慮して料理を改良し、朝食時間をこれまでの10時半までを12時までに延長したと紹介した。(記者/周慧敏、程瀟)