中国の王毅(おう・き)共産党中央政治局委員・外交部長は27日、求めに応じ、米国のブリンケン国務長官とラオスの首都ビエンチャンで会談した。(ビエンチャン=新華社配信)
【新華社ビエンチャン7月28日】中国の王毅(おう・き)共産党中央政治局委員・外交部長は27日、求めに応じ、米国のブリンケン国務長官とラオスの首都ビエンチャンで会談し、現在の中米関係について意見を交わした。双方は各レベルの意思疎通を継続し、両国首脳がサンフランシスコ会談で合意した重要な共通認識を一層着実に実行に移すことで一致した。
王氏は次のように述べた。この3カ月、双方の外交、財政、法執行、気候変動チームと両軍は意思疎通を保ち、民間の往来も増加したが、米国は中国に対する封じ込めと抑圧をやめるどころか、さらに強化している。中米関係のリスクは今も蓄積し、試練は厳しさを増し、依然として関係の悪化を防ぎ、安定させていく重要な時期にある。常に方向を修正し、リスクを管理し、意見の相違を適切に処理し、干渉を排除し、協力を進めていく必要がある。
王氏は次のように表明した。中国の対米政策は一貫して相互尊重、平和共存、協力・ウィンウィンを堅持してきた。米国はバイデン大統領の約束を着実に実行に移し、理性的で実務的な対中政策に戻るべきである。双方は共に努力し、中米関係の安定と健全、持続可能な発展を推進しなければならない。
王氏は次のように指摘した。米国は誤った対中認識を堅持し、常に自らの覇権論理に照らして中国を見ている。中国は米国でなく、米国になりたいとも考えていない。中国は覇権も強権も求めておらず、平和と安全保障の問題において世界で最も良い記録を持つ大国である。中国共産党の第20期中央委員会第3回全体会議(3中全会)は、改革をさらに全面深化させ、中国式現代化を推進する重要な決定を採択した。われわれは初心を守って一意専心し、人民の幸福と民族の復興を図り、平和的発展の道を堅持し、人類運命共同体の構築を推進していく。米国がこの決定から中国共産党を理解し、中国の現在と未来を理解することを希望する。
王氏は次のように述べた。台湾は中国の一部である。過去に国であったことはなく、将来もあり得ない。「台湾独立」と台湾海峡の平和は相容れない。「台湾独立」勢力が挑発すればわれわれは必ず反撃し、「台湾独立」の余地を絶えず狭め、完全統一の目標実現に努力していく。
王氏は南沙群島仁愛礁の問題の理非曲直について詳しく説明し、次のように指摘した。中国は情勢管理についてフィリピンと暫定的取り決めを結んだ。フィリピンは約束を守るべきで、建設材料を輸送してはならない。米国もこれ以上問題をあおり立て、事態をかき乱し、海上の安定を破壊してはならない。
王氏は次のように表明した。ウクライナ問題における中国の立場は公明正大であり、引き続き和平交渉を促していく。米国は一方的制裁やロングアーム管轄の乱用を止めるべきである。中国は中傷と責任転嫁に反対し、圧力と恐喝を受け入れない。断固とした強い措置により自らの重要な利益、正当な権利を守っていく。
ブリンケン氏は次のように表明した。米国は米中関係の安定に前向きに努め、「一つの中国」政策を堅持している。中国と恒常的な意思疎通を保ち、引き続き麻薬禁止、人工知能(AI)などの協力を実施することに期待している。双方の意見の相違をしっかりと管理し、誤解や誤判断を避けていきたい。
双方はガザ情勢や朝鮮半島情勢、ミャンマー問題などについても見解を交わした。
中国の王毅(おう・き)共産党中央政治局委員・外交部長は27日、求めに応じ、米国のブリンケン国務長官とラオスの首都ビエンチャンで会談した。(ビエンチャン=新華社配信)