西蘭卡普の大型作品を整える唐洪祥さん。(7月2日撮影、来鳳=新華社記者/程敏)
【新華社武漢7月26日】中国トゥチャ族の伝統工芸に「西蘭卡普(シランカプ)」と呼ばれる織物がある。トウチャ語で「シラン」は布団、「カプ」は花を意味し、以前は「打花舗蓋」(花模様をあしらった布団)、「土花舗蓋」(トゥチャ族の花の布団)とも呼ばれた。トゥチャ族では子どもが生まれると母方の祖母が織物を贈り、乳幼児の掛け布団とし、女の子は幼い頃から織物を習い、織り機で作った西蘭卡普を嫁入り道具とした。トゥチャ族の風俗や情感が織り込まれた西蘭卡普は暮らしに深く関わり、トゥチャ族の「色彩豊かな生きた化石」と呼ばれる。2006年には国家級無形文化遺産リストにも登録された。
湖北省恩施トゥチャ族ミャオ族自治州来鳳県に住む国家級無形文化遺産伝承者の唐洪祥(とう・こうしょう)さん(81)は、西蘭卡普作りを代々受け継ぐ家に生まれ、幼い頃から興味を持って育った。1970年代に伝承者の葉玉翠(よう・ぎょくすい)氏に師事し、トゥチャ族の織物技術を学んだ。
西蘭卡普の図案は自然の風景や文化、娯楽、生産活動などを題材にしている。構図は対称的でバランスが取れ、模様も多岐にわたる。地色は主に黒と青で、文様や図案には明るい色彩の組み合わせが多く用いられる。唐さんは西蘭卡普という細かく巧みな手工芸を代々受け継ぐため、子どもたちに織物技術を教えただけでなく、講習会を度々開き、工房も開設。加工、生産に従事する職人を募集し、多くの西蘭卡普の魅力を伝えてきた。2016年4月には各年代の織物や生産道具など100点余りを収蔵する土家織錦博物館も開設した。(記者/程敏、杜子璇)
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自宅で西蘭卡普を織る唐洪祥さんの妻、劉秀琴(りゅう・しゅうきん)さん。(7月3日撮影、来鳳=新華社記者/杜子璇)
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デザイン画(左)と作品を比べる唐洪祥さん。(7月2日撮影、来鳳=新華社記者/程敏)
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織り機を操る唐洪祥さんの妻、劉秀琴(りゅう・しゅうきん)さん。(7月2日撮影、来鳳=新華社記者/程敏)
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講習生に織り機の使い方を教える唐洪祥さんの妻、劉秀琴(りゅう・しゅうきん)さん(左端)。(7月2日撮影、来鳳=新華社記者/程敏)
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西蘭卡普の図案について家族と話し合う唐洪祥さん(左端)。(7月3日撮影、来鳳=新華社記者/杜子璇)
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織り機で製作中の「西蘭卡普」の文字を織り込んだ作品。(7月2日撮影、来鳳=新華社記者/程敏)
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講習生に織り機の使い方を教える唐洪祥さんの妻、劉秀琴(りゅう・しゅうきん)さん(奥左)。(7月2日撮影、来鳳=新華社記者/程敏)
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土家織錦博物館で唐洪祥さんが所蔵する西蘭卡普の作品を見る人。(2023年10月28日撮影、来鳳=新華社記者/程敏)
西蘭卡普の伝統的な花模様。(7月3日撮影、組み合わせ写真、来鳳=新華社記者/程敏)