中国、農業分野の対中南米貿易拡大 南南協力の「熱」示す

中国、農業分野の対中南米貿易拡大 南南協力の「熱」示す

新華社 | 2024-07-16 10:56:37

チリから輸入されたチェリーを確認する深圳税関の職員。(2月5日撮影、深圳=新華社配信)

  【新華社北京7月16日】中国の農機メーカー、濰柴雷沃智慧農業科技(ロボル)のトラクター工場では先進的な生産ラインが全速で稼働し、注文分の生産を急いでいる。これらの製品の多くは中南米・カリブ地域へ出荷される。

  同社の海外販売会社マーケティング管理部の王世国(おう・せいこく)マネージャーは「中南米・カリブ地域の顧客は重要な協力パートナーだ」と語り、1~6月の輸出額は前年同期比約60%伸び、海外事業は速やかな発展を遂げていると明かした。

  同時に、アルゼンチン産牛肉やエクアドル産バナメイエビ、チリ産チェリーなどの中南米各地の良質な特産物が中国市場に進出しており、中国と中南米間の農産物貿易は拡大しつつある。

  中国と中南米間の貿易からは南南協力の「熱」を直感的に感じることができる。中国は中南米・カリブ地域にとって第2位の貿易パートナーであり、農産物貿易は双方間の貿易において重要な地位を占める。23年の中国と中南米間の農産物貿易額は810億ドル(1ドル=約158円)に達し、14年の2倍になった。うち山東省は中国の農業大省として、中南米・カリブ地域への農産物輸出入額が764億2千万元(1元=約22円)に上り、農業分野の中国と中南米間貿易の中で重要な役割を果たしている。

  中南米・カリブ地域では、中国と自由貿易協定(FTA)を締結する国・地域が広がっている。中国農業農村部国際協力司の彭廷軍(ほう・ていぐん)副司長によると、中国は現時点でペルー、チリ、コスタリカ、エクアドル、ニカラグアとFTAを締結しており、双方の経済貿易関係にはより多くのチャンスがもたらされている。中国の中南米農業に対する直接投資残高は約20億ドルと10年前の4倍に相当し、現地の経済・社会の発展を力強く促し、投資先国と世界の食糧安全保障に前向きな貢献を果たしている。

  中国農業科学院、山東省農業科学院などは農業クリーンエネルギー、大豆種子資源の交流と育成、耐塩性のあるアルカリ土壌に適した牧草の選別・育成などの面で、アルゼンチンやウルグアイなどの科学研究機関と深い交流を展開し、合同実験室も設立している。

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