北京の国家大劇院で上演された児童劇。(資料写真、北京=新華社配信)
【新華社北京7月15日】中国で2023年の児童劇の公演回数は19年比2・1倍の5万7900回、興行収入は79・6%増の20億5500万元(1元=約22円)、観客動員数は2・1倍の延べ894万9300人だった。映画産業データを発表する「灯塔専業版」と子ども向けコンテンツブランド「酷小麦」がこのほど共同で発表した「2023年の中国児童劇市場に関する洞察報告書」で明らかとなった。
報告書によると、今年1~5月の小規模劇場での公演回数が占める割合は69・6%となり、23年、19年と比べいずれも上昇した。
23年の児童劇の興行収入上位5都市は北京、上海、深圳(広東省)、成都(四川省)、杭州(浙江省)だった。全国的に省都都市は児童劇の興行収入、公演回数が多かった。武漢(湖北省)、長沙(湖南省)、ハルビン(黒竜江省)、西安(陝西省)などは省全体の興行収入の90・0%以上、公演回数の85・0%以上を占め、資源要素が集中し、都市における「サイフォン効果(大都市が資源的優位性によって周辺から人材、資金などを引き付ける現象)」が顕著だった。
観客が公演直前に購入する傾向が見られた。公演前24時間以内のチケット購入は全体の18・0%を占め、公演1~6日前の購入が30・9%に増加した一方、半月以上前の購入は大幅に減少した。
観劇頻度については、年に1回が75・4%を占め、19年から大きな変化はなかった。年に5回以上観劇した人の割合は小幅に上昇した。
観客1人当たりの消費額は地域差が見られ、一線都市(北京、上海、広州、深圳の4都市)では200~499元の割合が最も多かった一方、二線都市(省都など地方の中核都市)、三線都市(地方の主要都市)、四線都市(地方の小都市)では99元以下が最多だった。1人当たり消費額が500元以上の割合は一線都市で5・0%、二線都市ではわずか1・7%だった。