外国人の「中国旅行」動画がブーム 真の中国伝える「窓口」に

外国人の「中国旅行」動画がブーム 真の中国伝える「窓口」に

新華社 | 2024-07-14 14:37:03

   【社天津7月14日】中国旅行をテーマにした外国人による動画が交流サイト(SNS)上で人気を集めている。中国各地の繁華街や路地を巡り、リアルな「中国の物語」を紹介しており、中国の姿を海外に伝える「イメージ大使」の役割を果たしている。

   最近は英国の5人家族が中国の食べ物のおいしさや先進的な設備、治安の良さを称賛した動画を国内外のSNSに相次ぎ投稿して大きな注目を集めたほか、中国在住のジェーソンさんが動画投稿サイト「ユーチューブ」のチャンネルで「中国の夜の治安の良さ」を紹介した動画が100万件近い「いいね」を獲得した。オーストラリア人のジョシーさんは自身のユーチューブチェンネルで、実際に中国を訪れてみると報道を通じて抱いていた認識が「かなり狭かった」ことが分かったと語り、上海の小さな路地でクレープ状の軽食「煎餅」(ジエンビン)を食べ「外国を長年放浪しているが、今までで一番おいしい食べ物だ」と絶賛した。

   中国旅遊研究院の馬儀亮(ば・ぎりょう)総統計師は、外国人が中国旅行の紹介動画を投稿することについて「中国の姿を伝える素晴らしい方法」だと指摘。世界的な地政学的リスクが高まり続け、一部先進国で暴力テロや治安の問題が頻発する中、中国の治安の良さを体験した外国人の動画に海外の人々が大きな関心を寄せているのは、良好な治安環境への期待の表れだとの認識を示した。

天津国際クルーズ母港で外国人観光客を迎える太鼓や獅子舞のパフォーマンス。(3月11日撮影、天津=新華社配信)

   治安だけでなく、中国のグルメに対する注目度も高い。北京ダッグや天津のグルメストリート「西北角」の朝食、西安のパン入り羊肉スープ「羊肉泡饃(ヤンロウパオモー)」などが人気の的になっており、中国各地のグルメを紹介するヨルダン人の動画には多数のフォロワーと「いいね」が集まっている。

   米国人のサイラス・ヤンセンさんは中国の街角でグルメを堪能し、地元の人々の親切と優しさに触れた。上海の外灘(バンド)を友人と散策しながら「中国人は私たちと同じように、自分たちの国で平凡に生活している。家族と共に観光地を訪れ、楽しい時間を過ごし、外灘で写真を撮っている」と中国人の人間味あふれる日常を感慨深げに語った。

   中国旅遊研究院が発表した「中国入境旅游発展報告(2023~24)」によると、中国の文化に触れたり、その土地ならではの体験や交流を楽しめる旅が外国人の人気を呼んでいる。同研究院によるインバウンド(訪中外国人客)の満足度調査では、6割以上が旅行の主な目的として「中国文化の体験」を挙げた。旅先でグルメを堪能したり買い物をすることなども、外国人観光客の大きな楽しみになっている。

   中国でのハイテク体験を紹介する外国人も多い。便利で速い高速鉄道や簡単で使いやすいモバイル決済、至る所で見られるシェア自転車に加え、街中を走る自動運転バスやホテルのサービスロボット、超高速のリニアモーターカーなどに多くの人が歓喜の声を上げている。天津の南開大学旅遊・サービス学院の妥艶媜(だ・えんてい)副教授は、中国の先進的なインフラやハイテクが外国人観光客に驚きを与え、旅行の利便性や満足度を大幅に向上させているとの認識を示した。

天津東疆辺防検査站(出入境検査所)で入国手続きをする外国人観光客。(3月11日撮影、天津=新華社配信)

   SNSでの「中国旅行」ブームには、中国の査証(ビザ)免除政策の調整が直接関わっている。

   中国は最大144時間のトランジットビザ免除対象国を54カ国に拡大。長沙やハルビン、桂林などで72時間、北京や天津、上海、南京、広州などで144時間のトランジットビザ免除政策を実施している。政策支援の下、多くの外国人観光客が中国を訪れ、動画を配信するようになり、「City不City」(おしゃれでスタイリッシュかどうか)という流行語を生み出した。

   国家移民管理局の最新データによると、上半期(1~6月)に中国に入境した外国人は前年同期比2・5倍の1463万5千人で、うちビザなしでの入境は2・9倍の854万2千人と全体の52%を占めた。

   中国旅行ブームは当然ながら、多くの中国人の努力と切り離せない。中国外交部の林剣(りん・けん)報道官は、中国独特の魅力に加え、社会の開放性と包摂性、人々の優しさともてなしの心が根底にあるとした上で、中国が高水準の対外開放を推進し続けてきたことが実を結んだとの認識を示している。(記者/毛振華、宋瑞、柳媛)

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