「中国天眼」の首席科学者、マルセル・グロスマン賞受賞

「中国天眼」の首席科学者、マルセル・グロスマン賞受賞

新華社 | 2024-07-11 08:40:34

   9日、イタリア・ペスカーラで、主催団体の一つ、ICRANetのレモ・ルフィニ所長(左)から賞を授与される李菂氏。(ペスカーラ=新華社記者/李京)

   【新華社ペスカーラ7月11日】中国貴州省にある500メートル球面電波望遠鏡(FAST、通称「中国天眼」)の首席科学者、李菂(り・てき)氏が9日、イタリアのペスカーラで天体物理学の分野に貢献した研究者に贈られる「マルセル・グロスマン賞」を受賞した。中国国内の学術成果による受賞は李氏が初めてとなる。

   主催団体の一つ、国際相対論天体物理学ネットワーク(ICRANet)のレモ・ルフィニ所長は、李氏と中国天眼が天体研究に目覚ましい貢献をしたと指摘。多くの研究者が鼓舞され、同様の研究を始めるようになると語った。

   李氏は新華社のインタビューで、同賞を受賞し、世界中の研究者と会場で研究成果を分かち合えたことを光栄に思うと話した。中国と欧州の天体分野での研究協力については「人類は同じ空を共有しており、天文学は国際的に開かれていなければならない。中国と欧州が協力を深め、特に双方の天文データを開放、共有することで、最先端の探求を飛躍的に進めることができる」と述べた。

   マルセル・グロスマン賞は1985年の創設で、国際物理学界で最も重要な賞の一つとされる、3年に1度開かれる国際会議「マルセル・グロスマン会議」に合わせて授与される。中国出身の研究者ではこれまでに楊振寧(よう・しんねい)氏、李政道(り・せいどう)氏、丘成桐(きゅう・せいとう)氏らが受賞している。

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   9日、第17回マルセル・グロスマン会議で講演する李菂氏。(ペスカーラ=新華社記者/李京)

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   9日、第17回マルセル・グロスマン会議で講演を聞く出席者。(ペスカーラ=新華社記者/李京)

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   9日、第17回マルセル・グロスマン会議で講演する李菂氏。(ペスカーラ=新華社記者/李京)

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