上海協力機構を頼れるよりどころに　習主席が首脳会議で呼びかけ

   【新華社アスタナ７月４日】中国の習近平（しゅう・きんぺい）国家主席は４日、カザフスタン・アスタナで上海協力機構（ＳＣＯ）加盟国首脳理事会第２４回会議に出席し、加盟国に向けて次のように呼びかけた。

   世界的な１００年来の大変動が急速に進む中、人類社会は再び歴史の岐路に立っている。上海協力機構は歴史の正しい側、公平・正義の側に立っており、世界にとって重要な位置を占める。

   冷戦思考という現実的な脅威に直面する中、われわれは安全保障の最低ラインを守らなければならない。包括的で協力的かつ持続可能な共通の安全保障観を堅持して、複雑に絡み合った安全保障上の課題に対話と協力を通じて対処し、大きく変化する国際情勢にウィンウィンの思考で対応して、恒久的な平和と普遍的な安全保障の世界を共に築かなければならない。

   「スモールヤード・ハイフェンス（小さな庭に高い壁を設ける＝限定された先端技術の厳重管理）」という現実的なリスクに直面する中、われわれは発展の権利を守らなければならない。普遍的恩恵と包摂を堅持し、科学技術イノベーションを共に推進して、産業チェーン・サプライチェーン（供給網）の安定と円滑さを守り、地域経済の内生的原動力を引き出し、共通の発展目標の実現を促進しなければならない。

   干渉と分断という現実的な課題に直面する中、われわれは団結の力を強化しなければならない。外部の干渉を協力して阻止し、しっかりと支え合い、互いの懸念に配慮し、内部の意見の相違を「和をもって貴しとなす」の精神で処理して、共通点を集めて相違点をなくすことで協力の難題を解決し、自国の前途と運命、地域の平和と発展を自らの手にしっかりと握らなければならない。

   われわれは初心を貫き、「上海精神」の旗印を高く掲げ続け、互いに見守り助け合い、互いを成功させ、上海協力機構の発展方向を共に安定させ、上海協力機構を加盟国が共に繁栄、振興するための頼れるよりどころにしなければならない。