中国国際サービス貿易交易会の会場で、生活関連サービス大手の美団が展示した自動配送車。(2023年9月3日撮影、北京=新華社記者/魏夢佳)
【新華社北京6月11日】中国でフードデリバリーなど生活関連サービスを手がける美団がこのほど発表した2024年第1四半期(1~3月)決算は、売上高が前年同期比25・0%増の733億元(1元=約22円)、営業利益は45・3%増の52億900万元で、調整後EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)は28・9%増の80億7千万元だった。
中核的ローカルコマース部門は組織再編後、着実な発展を実現し、1~3月の売上高が27・4%増の546億元、営業利益が2・7%増の97億元、営業利益率は17・8%となった。フードデリバリーサービスは質の高い伸びを維持し、年間アクティブユーザー(YAU)が5億人近くに増え、中高頻度ユーザーの利用頻度が一段と高まった。これにより、即時配送サービスの注文件数は28・0%増の54億6千万件に上った。
ユーザー数の大幅な増加と利用頻度の急増は、生鮮食品や日用品の即時配送サービス「美団閃購」の急成長につながった。1日当たりの注文件数は840万件に達し、YAUと注文回数はともに大幅増となった。店頭・ホテル・旅行事業も力強い伸びを実現し、総取引額(GTV)は60%増、YAUは37%以上増加した。アクティブユーザー数、マーチャント(出店者)数、年間アクティブマーチャント数がそろって過去最多を更新した。
新規事業部門の1~3月の売上高は18・5%増の187億元だった。営業赤字は28億元を計上したが、前年同期の50億元から45・2%縮小した。「社区」(地域コミュニティー)の共同購入サービス「美団優選」の再編が赤字縮小につながった。
地元密着型生活関連サービスが直面する競争は依然として激しく、マーケティング支出の大幅増からその一端をうかがうことができる。1~3月の販売・マーケティング費用は前年同期の104億元から33・1%増の139億元に達し、売上高に占める割合は17・8%から1・2ポイント上昇して19・0%に拡大した。美団はこれについて、事業展開やビジネス環境、ビジネス戦略の変化によってアクティブユーザーに付与するインセンティブ、プロモーション費用が増えたほか、人件費も増加したためだと説明した。