【新華社北京5月18日】中国商務部の何亜東(か・あとう)報道官は16日の記者会見で、西側の一部の国による「中国は生産能力過剰」との主張について、事の本質は、自国の競争力とシェアを懸念する関係国が、これを口実に中国に泥を塗り、中国を抑え付けようとしていることにあると指摘した。こうしたやり方は中国の歩みを止められないだけでなく、かえって自らの足を引っ張り、世界経済の回復とグリーン(環境配慮型)転換の妨げにもなるとした。
何報道官は次のように表明した。一部の国が「生産能力過剰」を口実に中国の製品輸出や投資協力に制限を設けていることは、実際には露骨な保護貿易主義であり、世界市場への人為的な干渉・分断であり、新エネルギーの産業チェーン・サプライチェーンの破壊につながる。
中国の新エネルギー産業は世界の気候変動対策への良質な製品の提供に力を注ぎ、世界各国のグリーン転換に積極的に貢献してきた。欧米は気候変動対策の旗を高く掲げる一方で、グリーン保護主義の大きな棒を振りかざす。中国が気候変動対策でより大きな責任を負うよう求めながら、中国のグリーン製品の自由な流通を阻害している。グリーン分野でのダブルスタンダード(二重基準)は気候変動協力を損なうことになるだろう。
いわゆる「生産能力過剰論」は常識に反し、道理を欠くもので、まったく通用しない。生産能力の問題は法則と事実を尊重し、客観的、全面的、長期的に見るべきだ。
市場経済原理から考えれば、市場経済の内的関係には供給と需要という基本的な二つの面がある。現実として経済がグローバル化している中、需給問題はグローバルに見る必要があり、一国の生産能力が自国の需要を上回っているからといって「過剰」のレッテルを貼ることはできない。
国際貿易の実践から考えれば、国際貿易の発生と進展とは、各国が比較優位に基づき国際的な分業協力を行い、世界の経済効率と福祉を効果的に高めるプロセスと言える。
産業発展の動向から考えれば、グリーン・低炭素は大勢の向かうところだ。グローバルなグリーンシフトに伴い、新エネルギー製品の需要は拡大を続けるとみられる。新エネルギー分野における技術や製品の更新の加速も、引き続き新たな需要を生み出すだろう。全体として見れば、世界の新エネルギー産業はまだ動き出したばかりの急成長の段階にあり、生産能力は過剰であるどころか、相対的に不足している。
中国は貿易投資の自由化・円滑化を断固支持し、保護貿易主義に断固反対する。関係国は「生産能力過剰」を口実に中国の新エネルギーなどの産業を圧迫・制限する誤ったやり方を直ちにやめるべきだ。中国は強力な措置を講じ、自らの正当な権益を守ると同時に、開放・協力を終始堅持し、共同発展を推進していく。