文化財展示、デジタル技術で新風 北京で関連文化展

文化財展示、デジタル技術で新風 北京で関連文化展

新華社 | 2024-04-25 23:06:18

16日、「華彩万象-石窟芸術沈浸体験」展が開催されている北京市の中国国家博物館。(北京=新華社記者/羅鑫)

   【新華社北京4月25日】中国ではここ数年、人工知能(AI)などのデジタル技術が国内外の伝統的な文化財の展示に新たな活力を与えている。文化財が出土した状況を再現したり、消失した文化財をよみがえらせることができるだけでなく、一部しか残っていない文化財を完全な姿に復元したり、色あせた文化財を再び輝かせることもできる。デジタル技術を活用した没入型と双方向型の展示は絶え間なく発展し、文化財の保護と活用、文化遺産の保護と継承を後押ししている。

   北京市の中国国家博物館で開催されている「華彩万象-石窟芸術沈浸体験」展は、AIアルゴリズムや双方向型コンテンツなどを活用し、キジル石窟、敦煌莫高窟(ばっこうくつ)、麦積山石窟、雲岡石窟、竜門石窟などの貴重な文化遺産を1カ所で鑑賞できる場として多くの来場者に歓迎されている。

   約1500平方メートルにわたって広がる没入型の展示スペースでは、中国石窟芸術の美意識や価値観、文化的味わいが十分に表現されている。莫高窟のドーム天井や平天井、壁画の縁飾りなどの装飾は、図案データの分類、抽出、重ね合わせ、再構成を経て、万華鏡のように渦を巻く美しい模様になった。竜門石窟に刻まれた造像記のうち北魏時代の優れた20点を集めた「竜門二十品」は、AIアルゴリズムと赤外線センサーを利用した拡張現実(AR)技術を通じ、来場者が触れるだけで甲骨文、金文、隷書、草書、行書などさまざまな書体を見ることができる双方向型コンテンツになっている。

   同じく北京市にある鳳凰国際伝媒中心(フェニックスセンター)では、中国とフランスのチームがエジプトのピラミッドをテーマに共同制作した仮想現実(VR)没入型展示が開かれ、1日千人に達する来場者を集めている。ホログラフィックスキャン技術を採用し、高精度で再現されたピラミッド内部と周囲の状況をVRデバイスで体験できる。

   中央美術学院の費俊(ひ・しゅん)教授は、すでに多くの博物館や遺跡でデジタル技術が活用されているとし、文化と科学技術を融合することで文化遺産の生きた形での継承を可能にし、文化と一般の人々、産業などの間により緊密なつながりを築くことができると指摘した。(記者/羅鑫)pagebreak

   16日、北京市の中国国家博物館で開催されている「華彩万象-石窟芸術沈浸体験」展を見学する来場者。(北京=新華社記者/羅鑫)

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   17日、北京市のフェニックスセンターで開催中のエジプトのピラミッドをテーマにした仮想現実(VR)没入型展示をVRヘッドセットを装着して回る来場者。(北京=新華社記者/羅鑫)pagebreak

   16日、北京市の中国国家博物館で開催されている「華彩万象-石窟芸術沈浸体験」展の展示エリア。(北京=新華社記者/羅鑫)pagebreak

   16日、北京市の中国国家博物館で開催されている「華彩万象-石窟芸術沈浸体験」展を見学する来場者。(北京=新華社記者/羅鑫)pagebreak

   16日、北京市の中国国家博物館で開催されている「華彩万象-石窟芸術沈浸体験」展の展示エリア。(北京=新華社記者/羅鑫)pagebreak

   16日、北京市の中国国家博物館で開催されている「華彩万象-石窟芸術沈浸体験」展を見学する来場者。(北京=新華社記者/羅鑫)

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